ATMの手数料無料回数が減らされている
セブン銀行はセブン-イレブンに置いてあるATMの収益が9割を占めていますが、その収益金額を見て「手数料を支払ってコンビニで引き出す人が多い」と感じた人もいたようです。
確かに、手数料を支払っている人もいるのですが、実際は大半の人が無料で利用しています。手数料無料の範囲で利用すればいいわけですから。
持っている口座の銀行のATMまでわざわざ出向く方が時間と労力がもったいないと言えるでしょう。近くのATMがコンビニなら、そこで無料で下ろすのが最強。
ATM手数料を負担しているのは誰?
セブン銀行はATMのビジネスモデルを「提携金融機関からいただく手数料で成り立っているビジネス」とはっきり書いています。
年間利用件数は8億件を超えています。1件あたり100円とすれば800億円ですね。
金融機関としても、ATMを設置して、お金を補充して回ったりメンテナンスしたりするのはコストがかかりますから、手数料を支払う方がトータルでは安くなります。
が、「無料だから」と何回も下ろされるとコストがかかりすぎます。低金利・運用難で収益が減っているので、回数制限を減らしにきました。
結局、ATM手数料を支払っているのは、銀行にお金を預けている預金者なんですよね。
「財布に入れる現金は1万円以下」の節約術は…
無駄遣いしないように、財布にはできるだけお金を入れない、という節約術を提唱している人もいます。おそらくクレジットカードを持ち歩くのなんてもっての外でしょうね。
職場の近くや通勤途上に銀行のATMがあったり、コンビニATMを無料で使えたりする場合、財布にたくさんお金を持つ必要はまったくありません。必要な場合、いつでもおろせるからです。
今後は「いつでも無料でおろせる」がどんどん難しくなっていきますから、この節約術もこの先難しくなっていくでしょう。1ヶ月に1回まとめて下ろして家に置いて、都度補充するやり方に変えないと。
ちなみに、ボストンコンサルティングの試算では「日本のATM維持費は年間2兆円」だそうです。
収益が悪化している銀行からすれば、手数料無料で何度も下ろされるとコストがかかって困るので、一定回数以上は手数料を求めていくことになります。
さらに、自前のATMもコストがかかるため削減していくでしょうね。
キャッシュレス化を進める要因になるか?
手数料無料になる回数の削減は、デビットカードなどへの移行を進める要因になるかもしれません。
節約術というものは、常に変わらないものではなく制度によって変化します。
年会費がかかり、ポイントなんてなかった時代のクレジットカードは節約には全く不向きしたが、年会費無料でポイントで1%還元がある今のクレジットカードでは節約に貢献できます。
カードだとつい無駄遣いしちゃう、という人には厳しい時代かもしれませんが。