自給自足でスローライフを送れるか?
「スローライフ」は元々「スローフード」から広がった概念ですから、スローフードを食べることが大前提です。
スローフードは自給自足である必要はなく、伝統的な食材や無農薬などを使って食事を作れば十分です。
自給自足をするとなると、様々な雑事に時間をとられてしまって「スロー」というより毎日時間がなくて大変なイメージになります。
自給自足ではなく、自分の食べる食事のうち一部を作るだけなら「晴耕雨読」のようなのんびりした生活のイメージになるんでしょうけど。
自然に左右される生活
食べ物を自給自足すると言っても、思い通りに作れる保証などありません。特に温暖化の影響のためか、異常気象が多くなっている状況では。
例えば今年は梅雨明けが遅くて米の生育が心配されていますし、東日本では野菜も高騰していました。
その後は暑さが続いて、一部の野菜で種まきができないなどの状態にもなっていましたし、お盆に台風もありました。
台風で成った実が落ちたり、刈り取り間近の稲が倒れて水に浸かってしまったりしたら自給自足が難しくなります。
それでも自給自足を選ぶのも良いとは思いますが、「スローライフ」と言われると違和感がありますね。
文明を最大限活用した方が「スローな生き方」ができる
「スローライフ」はスローフードからの派生なので、ファーストフードはもちろん、大量生産の加工食品や冷凍食品の使用は嫌われます。
ただ、加工食品や冷凍食品などを最大限活用して買い物や調理にかける時間を減らし、仕事もネットを活用して家でやって通勤にかける時間を減らした方が時間的な余裕は増えます。
つまり時間という観点でみれば、文明を最大限活用した方が「スローな生き方」になるのではないかと。
「スローフード」こそが健康で人間的だと考える人には全く受け入れてもらえない意見だと思いますが、「ゆったりとした時間」こそが大切という考え方に立てばまた違ってきます。
食事面よりも、通勤時間や人と直接会う時間を減らす方がずっとエコで有益だと思いますけど、スローライフを推す人たちにあまり注目されないのが残念です。
なお、私は「働かない」と「ひきこもり」でスローな生き方を模索し続けたいです。