10万円のオンライン申請は大変!
10万円の「特別定額給付金」はオンライン申請が推奨となっているわけですが、マイナンバーカードの署名用電子証明書用のパスワードは5回連続ミスをするとロックがかかるんですよね。
そしてそのロックを外すためには役所に行かなければいけません。行列の理由の一つはこのロック解除(パスワード再設定)のためのようですね。
「ロック→役所へGO」は苦い経験
署名用電子証明書はマイナンバーカード以前の住民基本台帳カードから使われているもので、昔からe-Taxで確定申告をしていた人にはおなじみです。
私はe-Tax開始初期から使っていますが、このロック解除のための役所に走った経験が3回あります。
1年に1回しか使わないから、パスワード忘れてしまったのが一つ。
もう一つは、住民基本台帳カードからマイナンバーカードに変わった時に、パスワードの種類が増えたため、間違えて違う種類のパスワードを入力したことでした。
利用者証明用パスワードは3回連続で間違えるとロックされるので、さらに気をつけないといけません。
申告期限ギリギリにロックかかると冷や汗モノでしたよ…
翌日すぐに役所に駆け込んで
「すみません、ロックさせちゃいました!確定申告の期限が迫っているのでよろしくお願いします!」
と窓口の方に言ったら、この時期はやはりロックさせてしまう人が多いようで
「この時期はたくさんの方がいらっしゃいますよー」
と笑いながら対応されてしまいました。
「重要なマイナンバーカードのパスワードなのだから、忘れる人なんてほとんどいないはず」というある種の性善説・理想的な行動に基づいて作ったようなシステムですが、やはり変えるべきでしょうねぇ。
他にも失効で役所に行かなければならないケースが
ロックした場合以外でも、役所に行って署名用電子証明書の更新手続きが必要なケースがあります。
- 引っ越しで住所変更があった
- 結婚で名前が変わった
- 有効期限(5年)切れ
などです。マイナンバーカードはまだスタートから5年経ってないので有効期限切れの人はいないと思いますが、引っ越しで無効になってる人は結構いるのではないかと。
その変更をオンラインでできるようにしてくれれば…なんですけど、重要なことなのでできません、という仕組みなのでしょうね。
オンライン申請の内容は「目視で確認」
無事オンライン申請ができればすぐに10万円が振り込まれるかというと、かなり手間がかかるので遅れるとの話も…(自治体によります)
11日時点で約1万件のオンライン申請があった品川区では、職員が連日、2人1組になって、申請内容と住民基本台帳の情報を照合している。不備がないか1件ずつ目視で確認し、振込先の銀行名や口座番号などに間違いがあれば修正。1日の処理は約100件が限度といい、同区の寺嶋清・特別定額給付金担当課長は「オンライン申請は手入力の項目が多く、ミスがあると支給までさらに時間がかかる」と話す。
オンライン申請なのに「目視で確認」「1日の処理は約100件が限度」て…なんのためのオンラインなのか?
電子証明書があるなら、そこから名前・住所などの情報はわかるでしょ?と思うのですが、今回は「世帯主が世帯全員分を申請」という仕組みのため大変になっているそうです。
署名用電子証明書は「公的個人認証サービス」であって、カード所有者の個人の情報しか紐付いてないためです。
その結果、家族がいる人は郵送の方が早く受け取れるようで…
日本の行政のIT化の道のりは、まだまだ先が長いですねぇ。