コンビニ・外食・ビジネスホテルの「供給過剰」問題
コロナ禍は外食店、コンビニ、さらにビジネスホテルと、日本の流通、サービス業界の代表的な3つの業種の過剰状態を浮かび上がらせた。過剰状態のツケは末端の店舗や従業員に負担を強いる仕組みを生んでいる。「コロナの余波が続く中、過剰状態解消、規制強化へと動かざるを得ないのではないか。規制緩和ばかりが能ではない」(ある経営コンサルタント)という声も高まっている。
コンビニの供給過剰は、フランチャイズ本部が「ドミナント戦略」によって特定のエリアにたくさん店舗を進出させることが大きな原因です。
FCオーナーに泥をかぶせてFC本部はリスクを取らなくていい仕組みだからできるわけですが。
流石にやりすぎてFCオーナーが声を挙げ始め、このビジネスモデルを転換しないといけない時期に来ていたところに、コロナ禍で一気に変わらざるを得なくなりましたかね。
ビジネスホテルは決して供給過剰とは思わなかったが…
ビジネスホテルに関しては、地方はともかく東京や大阪は決して供給過剰とは思いませんでした。
数年前、外国人観光客が急増した頃に東京や大阪は「ホテル不足」と言われてきましたし、その後も外国人観光客が増えていたので今もホテル建設が続いています。
外国人観光客は今後も伸び続けるという予想があったので当然の流れだったかと。
その風向きが180度変わるとは誰も思ってなかったでしょうねぇ。
外国人観光客をアテにしていた百貨店もしばらくは厳しい環境が続きそうです。
需給ギャップが解消されないとデフレ脱却はできない
デフレの要因は需給ギャップ、つまり供給に対して需要が少ないため、価格を下げないと売れない状況です。
需要を増やさなければデフレ脱却はできない、けれど末端に中々お金が行き渡らないという状況が続きながら、やっとプラスに転じましたが、そこに新型コロナが直撃しました。
しかし供給過剰なのがはっきりして、一気に供給を減らすチャンスでもあるわけですね。
一方で、給付金のような形で末端にお金を配る方が需要が生まれ、デフレ脱却すればいいですけどね。
程よいインフレならいいんですけど、一旦デフレになり、それからインフレへと大きく振れそうで怖いです。