氷河期世代とギフト文化
以降の世代は中元・歳暮を贈る人が少ない。贈ったとしても儀礼としてではなく、お世話になった人へ贈るだけであり、氷河期世代の筆者もこの気持ちは分かる。われわれの世代は形式や精神論に反発しやすいのかもしれない。
お中元やお歳暮は、お世話になった方へ日頃の感謝を伝えるための贈り物のはず。
「お世話になった人へ贈るだけ」ではダメだというのは本来の意図を全く無視した論理にしか読めません。
お世話になった人だけでなく、広く贈るべきだというのは、業界が市場を大きくするための行き過ぎた商業主義で作られたもの。
形式や精神論に反発しているのではなく、露骨な商業主義や「みんなやってますよ」と煽るマーケティングへの反発ではないかと。
「若者のお中元・お歳暮離れ」
みんな揃って同じことをするのは、団塊の世代が好きなイメージがあります。
数が多いだけにブームが出来上がりますし、売る側もそれに乗っかって損はない。
これに対して反発しやすいのは氷河期世代だけでなく、団塊の世代以外は反発しやすいというか、過去のしがらみにとらわれないのはよくあること。
過去の作られたしきたりに反発するのはどの世代にも言えることです。
「若者の○○離れ」とはそれを表した言葉に過ぎません。
業界によって商業的に創られた「マナー」「慣習」は、いつまでも続かないものなので、時代が変化して廃れたらスパッと諦めたほうがいいと思いますが…
新しい生活様式でお中元・お歳暮はどうなる?
お中元やお歳暮のテレビCMと言えば、お世話になった方の家まで足を運んで贈り物を届けるのが定番です。
でも新型コロナの中で推奨される「新しい生活様式」では、これは避けたい行動です。
お中元・お歳暮のCMは、宅配で送ってもらいテレビ電話で挨拶する、なんてことになるのでしょうか?
百貨店はお中元・お歳暮のための催事場を作って大勢の人を集めるわけにもいきませんよね。
もうお中元・お歳暮を辞める・縮小するいい機会にすべきかもしれません。
しがらみで贈り合うのは辞めて、本当にお世話になった人だけにすればいいのではないでしょうか。