セミリタイアを「羨ましい」と思う心理の本質
人は仕事をしなくては生きていけないが、果たして仕事というものは「苦役」なのか。8月31日をもって47歳でセミリタイアをしたネットニュース編集者の中川淳一郎氏は最近、20~50代の働き盛りの人々と会った時に「羨ましい」と言われることが多いのだという。20代の若手であっても「仕事が辛いです」と言い、50代の人は「まだ私は定年まで8年もあるの~! あ~、羨ましい!」などと言う。そんな同氏が今、仕事の楽しさと苦しさについて、考察する。
セミリタイアしている人を本当に「羨ましい」と思う、早期リタイア・セミリタイアをガチで考えている人は、かなりの少数派だと思います。
ただ、あわよくば早期リタイア・セミリタイアしたい、例えば「宝くじでも当たったら~」的な人なら結構な割合の人が該当すると思います。
早期リタイア・セミリタイアして何をするかを具体的に想像できてないから、実際にやるとなると躊躇するかもしれませんが。
そういう人が、今の仕事に不満がつのっていれば「羨ましい」となるのは当然だし、現実問題として仕事で全く辛いことがない人なんていないでしょう。
仕事を苦役と考える本質は人間関係
とは言え、転職して自分のやりたい仕事をしてるであろう人が言うのはちょっと疑問に思うのは確かです。
記事の中で中川淳一郎氏は「仕事を苦役と考える本質は仕事仲間との人間関係である」という仮説に行き着いていますが、これは間違ってないと思います。
転職する人の表向きの退職理由は当たり障りのない「家庭の事情」にしていても、本音で最も多いのは「人間関係」だったりしますから…
仕事を続けている中で出世したりすると、より難しい人間関係が生まれてきますしねぇ。
仕事の満足度において「人間関係」というファクターは、かなり大きなウエイトを占めているのは事実です。
ただし社交辞令が入っているかも…
ただですね、中川淳一郎氏に対して言う「羨ましい」が、全てが本音なのかは疑っておく必要があるでしょう。
人間関係を円滑にするための社交辞令で、心の底から「羨ましい」と言っているとは限りません。
中川淳一郎氏を気遣って、気持ちよくさせるために言ってるだけかもしれないのです。
まぁ結局のところ、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」というアドラーの言葉(?)に落ち着くのでしょうか。
セミリタイアしたとしても別の人間関係で悩まないようにしないと、結局意味ありませんけどね。