60代の23%が「借金あり」
独立行政法人の労働政策研究・研修機構が60代男女に行なった調査結果ですが、60代で「借金がある」と答えた人は全体の23%。
いわゆる「貯金ゼロ世帯」が多いと言われていますが、貯金ゼロならいい方で、借金を背負っていたらマイナスですからねぇ。
60代でもそれなりの収入がある仕事を続けている人ならそれでもいいと思いますが、いつ健康問題が出るかわからないし、リスクは覚悟しておくべき年代だと思います。
60代の1割以上が住宅ローンあり
「借金がある」と答えた人のうち、約半数の人がその借金が「住宅ローン」と答えています。
しかも住宅ローン残高が500万円以上の人が、その半数を占めているのは驚きです。
30年や35年の長期ローンを残している人がかなり多いんですかね。最初から親子2世代で返すつもりで借りたのかもしれませんが。
35年の長期ローンで借りておいて、繰り上げ返済をやってローン返済期間を縮めるつもりでいたけれど、思ったように繰り上げ返済できなかった…というパターンもあるかな?
新型コロナ感染拡大で痛手を被った企業では、ボーナスの大幅減や給与カットまで行われていますから、繰り上げ返済どころかローンの一時返済猶予を求めなければいけない人もいるでしょうし。
60歳までに終わらせるつもりでローンを組んでいた人も、60歳以降にずれ込む覚悟が必要ですね。
昭和の遺物「35年ローン」はもうやめるべき?
「35年ローン」などの長期ローンの歴史はかなり古く、1960年代からだそうです。地価も物価も、給料もそれなりに上昇していた時代ですねぇ。
月々の返済額が少なくなれば、賃貸住宅の家賃と比較して「家賃と同じ支払いで自分の家が持てる!」がうり文句にできるわけで、今も便利に使われていますね。
「賃貸はお金を捨てているだけ、家を買えばローンを支払え終えたら家と土地が残る」
というのは、老後の不安解消に役立つのも事実です。
ただし、一戸建てはメンテナンスに別途お金がかかるし、マンションは建て替え問題が出る場合もあるので、トータルの費用で見るべきですが。
どちらにせよ、35年ローンのような長期ローンは流石にリスクが高い。新型コロナのような事態がまた起きないとは言い切れないわけですから。