「老後にどんな生活を送りたいのか」をしっかりイメージするのが大切
「お金に振り回されやすい人は、老後のお金でも失敗しがち。一度ご自身のお金にまつわる考え方をチェックしてみましょう」
メディアで騒がれる「老後資金2000万円必要!」などの数字(金額)だけに振り回されてはいけないのは、これまでも書いてきた通り。
さらに自分が「老後にどんな生活を送りたいのか」をしっかりイメージして、そこから自分に必要な老後資金を考えましょう、という意見は全く同意できる内容です。
今までしたことがないような節約生活を計画してもすぐに頓挫する可能性が高いですし、地方移住で生活費を安くするというのも机上の空論に終わる覚悟が必要です。
65歳以前の年金繰上げ受給はデメリットが大きい
記事には「65歳以前の繰上げ受給はデメリットが大きくおすすめできません」とありますが、現実には国民年金の受給者の20%近くの人が繰り上げ受給をしています。
標準の年金受給年齢まで働きたくても、病気や家庭の事情なのでできない人も多いのだと思います。
逆におすすめしたい繰り下げ受給の方はわずか1.5%(厚生年金加入者では1.2%)。これは繰り下げ受給の認知不足が一番の原因でしょうね。
「公的年金だけでは生活できない!」と言う人には、繰り下げ受給を始めとする年金知識がどれくらいあるのかを訊ねてみたいものです。
長生きする可能性が高い女性は繰り下げのメリットが大きい
納めたお金と貰うお金の損得だけで年金を語るのはよくありませんが、敢えて語るならば、男女で言えば女性の方が圧倒的に得をしやすいです。
公的年金は、男女合わせた平均寿命(平均余命)をベースにして、男女で差をつけていません。
長生きの保険とも言える年金は、長生きすればするほど金額的には得をするわけですが、平均して長生きする女性の方が得をしやすいです。
あくまで平均であって、個人で考えれば早死するか長生きするかは男女関係ありませんけどね。
『女性自身』誌の記事なので、長生きする可能性が高いと考えて、繰り上げ受給よりも繰り下げ受給をオススメした方がいいのは間違ってないかと。
あくまで選択肢として持っておくもので、病気をしたり働けなくなったりして計画から外れたら繰り上げ受給という選択もありだと思います。