江戸時代は「フリーター社会」
「フリーターの多い社会」と言うよりは、「日雇い職人・労働者が多い社会」と言った方がいいでしょうね。
建築・土木業界では、まだ日雇い労働や日給月給制が残っていますが、それが当たり前の社会だったと。
江戸時代は「損料屋」と呼ばれるレンタル業者からモノや服を1日いくらで借りるのも当たり前。
人材派遣業もあり、必要に応じて人を借りる仕組みも出来上がっていました。
大名行列はそういうところから人を借りて、必要な頭数を揃えるケースもあったそうです。
毎日働かなくても生きていけるなら気楽かも
日雇いの仕事でも、毎日働かなくても食うには困らない程度の収入があったならば、現代よりも気楽に生きていけたかもしれません。
高度経済成長期で人手不足だった土木・建築業界はそれに近かったかもしれません。
しかし人手不足がずっと続く保証はなく、仕事をしたくてもできない状況になれば失業保険(あぶれ手当)が必要になります。
江戸時代も、腕の立つ職人なら食いっぱぐれなく気楽に生きていけそうですが、誰もが気楽に暮らせたかというと、どうなんでしょうかね。
まぁ贅沢しなければ生きていけたくらいかな?
明治維新で庶民の生活が苦しくなった?
この記事で一番おもしろかったのは、明治維新によって庶民が「税金のせいで生活が苦しくなりました」と答えたというところ。
制度が変わっても、賃金の上昇圧力はすぐには働かないもの。
今の日本も、消費増税や社会保険料率のアップで生活が苦しくなっています。昔から構造は変わってないですねぇ…
江戸時代の庶民が現代より気楽だったかはわかりませんが、日雇いが当たり前だったので、正規・非正規の格差で苦しむことはなかったでしょう。
でも、江戸時代の人口のうち8割が農民だったことを忘れてはいけません。農民は土地に縛られるので、自由に生きてはいけなかったはず。
IT業界を中心にフリーランスを長く続けている私にとっては、今の方が気楽に生きていける社会かも。