葬儀費用の平均は減少傾向で186.1万円
今回の調査では、葬儀費用の合計は「186万円」でした。
費用の内訳は、「葬儀社への支払い」が「112万円」、「お寺への費用」が「37万円」、「会葬者への接待費」が「36万円」です。
過去の調査を見ると、葬儀費用は常に200万円を超えていましたが、今回、初めて100万円台となりました。
もっとも費用が高かった1993年の「405万円」に比べると、今回の調査では半分以下となっています。
「葬儀の平均費用は約200万円」とよく言われていましたが、もうそう言える時代ではなくなったわけですね。
新型コロナの影響で下がっているわけではなく、1993年をピークにずっと減少傾向を辿っていたので、まだまだ下がっていくと思います。
というか、バブルの影響が残っていた頃とは言え、平均で405万円もあったことに驚きです。
その半分近くが「会葬者への接待費」となっているので、会葬者が多かったことと、豪華な接待をするのが当たり前だったんでしょうね。
地域によって違いがありますが、香典でもらったお金の半額程度を贈り物やカタログギフトなどで返す「香典返し」の費用が「会葬者への接待費」に入っているなら、相当の香典をもらっていた証でもあります。
会葬者が多ければ香典をアテにできたが…
会葬者が多くて接待費がかかって葬儀費用が高くなっても、香典もそれだけ多額になっていると思われるので、実際に遺族が出す費用はこの金額ほどの差はないはず。
逆に言うと、会葬者が減っているからこそ葬儀費用が減少しているのでしょう。
「産めよ増やせ」できょうだいや子ども・孫が多い戦前生まれが減って、きょうだいが少ない戦後生まれが亡くなっていく時代に入っているのかな。
そして社会全体として葬儀の小規模化であったり、身内だけの家族葬でいいという認識が広まっていますし。
葬儀は「香典をアテにしない」になるのも必然で、それが葬儀の小規模化へと進ませるわけですねぇ。
それが悪いこととは思いませんし、今までが派手になりすぎていただけと考えれば正常化していると思います。
コロナ禍で一気に変化が進みそうなので戸惑いがあるかもしれませんが…