「ヒルドイド」vs「ヒルマイルド」法廷闘争へ
「ヒルマイルド」は「ヒルドイド」と名称が似ているだけでなく、パッケージも同じピンク色だ。そのため、ネットでは「どちらも同じ会社の製品だと思っていた」、「最初薬局でも普通に買えるようになったんだと思った」という声が上がっている。
「ヒルマイルド」のCMを最初に観た時は、そのデザインから狙ってるなーという印象がありました。
「ヒルドイド」は皮膚科で診断してもらって処方してもらう処方箋薬ですが、その主成分であるヘパリン類似物質は既にスイッチOTCで、一般医薬品でも使われています。
「(同じ成分の商品は)薬局でも普通に買えるようになっていた」のですが、ネットでは「化粧品よりもヒルドイドが保湿にいい」という情報ばかり流れているので、同等の医薬品には流れなかったのでしょう。
一般医薬品よりも処方箋薬で安く手にはいってしまうのも流れない理由の一つですけど。(アトピーなどで皮膚の病気で悩む人にとっては必要なお薬です)
ヒルドイドの美容目的処方を厚労省が問題視
しかし、健康保険が適用されて3割負担で買える「ヒルドイド」を、美容目的で処方してもらう人が少なからずいて、2017年には厚労省が問題視する事態にまで発展しました。
この件は全ての国民が他人事ではありません。美容目的で健康保険からお金を出ていくので、健康保険料の無駄使いになっているわけです。
つまり、 「ヒルマイルド」は誤解を招くと当時に、健康保険料の無駄使いを減らしてくれる存在になります。
もしもヒルマイルドが売れなくなったら、またヒルドイドを求める人が増えて、結果として健康保険料値上げになるかと思うと、ヒルマイルドがこのまま売り続けられた方が全国民にとっては幸せです。
なんとも悩ましい話ですけねぇ。
ライセンスを出す形で和解させられないだろうか
落とし所として考えられるのは、ヒルドイドのマルホが、ヒルマイルドの販売を認める代わりに、ライセンス料を受け取る形で和解することです。
厚生労働省が動いてもいいんじゃないでしょうかね。健康保険を維持するためにも。