私たちは死ぬまで働かされるのか!?
公的年金の受給開始年齢の繰下げを75歳まで可能にすると報じられると、「年金の受給開始年齢が引き下げられる」と勘違いする人が多いですね。
そうでなくても、「近いうちに引き下げをするのだろう」や「支給額が減らされるのだろう」と考える人はいるでしょう。
老後資金をしっかり備えられていない人は、年金だけで生活が成り立たせられず、「死ぬまで働かざるを得ないだろう」と考えるのは必然です。
「自分の引退年齢は自分で決める」は理想
60歳以降の「自分の引退年齢は自分で決める」は、再雇用制度などではあくまで任意ですし、再雇用を選ぶも別の仕事に就くのも、かねてより自分の選択になっています。
問題は金銭的な問題で辞めたいのに辞められない人が一定数いることで、そういう意味では「自分の引退年齢は自分で決める」は理想であって現実は簡単ではない。
若い人だって、ブラック企業だから辞めたいけど、転職先を決めずにいきなり辞めたら生活に困窮するから辞められないという人もいるわけで。
発想の転換だけで辞められればいいんですけどね。
様々な理由で働く人・働かない人がいる時代
働かざるをえない人もいるので、「自分が働きたいなら働く時代」と一言で片付けるのはちょっと乱暴だと思います。
年金支給額が減って、働かざるをえない人はさらに増えるでしょうし。
- 仕事が楽しいから「働けるうちは働く」
- 年金が少なくて「働かざるをえないから働く」
- 怪我や病気で「働きたいけど働けない」
- 働くのが嫌だからお金を貯めて定年前から「働かない」(早期リタイア)
- これらの中間で「ちょっとだけ働く」
それぞれの働き方・生き方をする人がいる時代になるのでは。全ての人が希望通りにいくわけではありません。
ただ、「自己決定」をできることが幸福度を上げると言われているので、できるだけ選択肢が多く、自分で決められることは良いことだと思います。
「勤労の義務」を振りかざして、とにかく働くことが素晴らしいという価値観を押し付けてこなければそれでいいです。