「安いニッポン」をどう生きていけば?
日本経済新聞では今年の6月から『安いニッポン ガラパゴスの転機』を連載していますし、今週のワールドビジネスサテライトの「ケーザイのナゼ?」のコーナーでは日本と世界の価格の差(特に外食)について特集されていました。
その集大成なのか、8/20の夕方から『「安いニッポン」をどう生きるか』というタイトルでオンラインイベントを開催していました。
『安いニッポン 「価格」が示す停滞』の著者・中藤玲記者ももちろんパネリストの一人に入っています。
この本は他の番組でも取り上げられていますし、デフレ国家・ニッポンはしばらくメディアを賑わすネタになりそうですね。
スタバのラテを「高い」と感じる人は6割
『安いニッポン 「価格」が示す停滞』の中には、「今、この日本で起きていること」の一つとして「スタバのラテ、『高い』6割」とあります。
個人的にはスタバのラテは「前から高い」なんで、今起きているとは思わないのではないのですが、やっと世間が追いついてきた的な?
国際的な経済指標として有名な「ビッグマック指数」と並び、スターバックスのトールラテの価格で比較する「トール・ラテ指数(スターバックス指数)」もあります。
2019年のトール・ラテ指数は409円=3.79USDで36位。安くも高くもないくらいのポジションだったようです。
スタバのラテは「高い」からいい?
「トール・ラテ指数」で見ると特別高くはないですが、6割の人が高いと感じるのは他の店や他の食品・飲料の価格の安さ(コンビニコーヒーなど)が影響しているのかもしれません。
しかし、それでスターバックスの売上がどんどん減って店舗が撤退するわけではありません。
現実はスタバのラテを「高い」と感じながら飲む人が多く、むしろ「高い」ものを飲むことに価値があるのかもしれません。
ちょっとひどい言い方をすれば「スタバのラテが好きなんじゃなく、スタバのラテを飲んでる自分が好き」なのではないかと。
だからスタバは値下げで客を引き止めなくてもいいのでしょう。2019年にはしっかり値上げをしていますしね。
そのスタバが売上減で困ったり値下げせざるを得なくなった時、本当の「安いニッポン」なんでしょうね。