マイナポイント3万円分付与を検討
岸田文雄首相の所信表明演説への代表質問が12日、衆院本会議で実施された。首相はマイナンバーカードへのポイント付与に関し「与党の議論を踏まえ政府内でも検討を進めていく」と述べた。
公明党が出している公約の一つ「新たなマイナポイント(一人あたり一律3万円相当の給付)」について、岸田首相が検討すると答えたもの。
コロナで落ち込んだの経済対策とマイナンバーカードの普及を狙った政策ですが、財務省事務次官が「バラマキ合戦」と批判した通りの、ばらまき政策の一つとも言えます。
商品券を使ったばらまきはこれまでも提起され、実際に行われてきましたからその一種です。
マイナポイントでやるのは、商品券の印刷や発送にかかる地方自治体の事務的な手間がなくて済むのがいい点ですかね。既に仕組みができてますし。
各決済サービス提供会社が「うちのポイントで受け取ってください!」とサービス合戦をしてプラスの経済効果も期待できます。
マイナンバーカードの普及率は4割にも満たず
一人あたり一律3万円の給付だと、国民全員分に給付するために必要な予算は約3兆6千億円。
ただし現状の普及率は4割にも満たないので、現在の普及率37.6%なら必要な予算は1兆4千億円ほどです。
普及率アップのためにテレビCMも打ちまくってますが、思ったほど伸びてはいないんですよねぇ。
年齢別の普及率では、75歳までは男女でほとんど差がないものの、75歳以上では男性は年齢が高いほど普及率も高くなっていくのに女性は下がっていくという全く正反対。
おそらくスマホを持っていなかったりする75歳以上の女性に普及させるのは簡単ではないでしょうね。
3万円なら動く人はどれくらいいるだろう?
最初のマイナポイント(5千円相当)で動かなかった人のうち、もらえる3万円なら動く人もいるとは思います。
でも高齢の女性を中心に、やりたくてもできない・怖くてできないという人も多いんでしょうね。
マイナンバーカードなんて絶対に持ちたくないと言う人もいるはずだし、普及策としての費用対効果は低そう。
いっそ、1万人に1億円が当たる「マイナンバーカード宝くじ」にでもした方が良かったりして…