第10回「日本人の不安に関する意識調査」
・調査開始以降、10年連続で7割以上が「最近不安を感じている」と回答。
男性50代、女性20~30代の8割が不安を感じていることが判明。・最も不安を感じていることは、1位「老後の生活や年金(25.6%)」、2位「身体の健康(23.7%)」、3位「心の健康(14.5%)」。
日本人は不安を感じやすい(悲観的)のか、この手のアンケートでは不安だと答えてしまうとか傾向があるのかもしれないので、不安を感じている人の割合の高さ自体はあまり気になりません。
人間は何かしら不安があるものですからね。
2019年からの3年間、つまり新型コロナの前からコロナ禍でどう変化したかを見るのは興味深いです。
新型コロナの不安は後退したが…
2019年の第8回調査、2020年の第9回調査の結果と合わせて見ると、最も不安を感じていることの1位は「老後の生活や年金」→「感染症の拡大(新型コロナウイルス)」→「老後の生活や年金」と推移しています。
去年の調査は6月だったこともあり、新型コロナの先行きが見えずにトップに来たのは必然。
そして今年10月の調査では一気に後退しているのは、8月後半から一気に感染者数が減ったことで安心感が広がっていることがよくわかります。
オミクロン株が出てきた今調査をしたら、多少違った結果になったかもしれませんが。
でも本当の1位は「健康」じゃないの?
ただ、2020年の調査と今年の調査では、健康に関する選択肢が変わっています。
2020年の調査では「健康」だけだったのに対し、2021年の調査では「身体の健康」と「心の健康」の2つになっています。
この2つを合わせて「健康」とするならば、「身体の健康」の23.7%と「心の健康」の14.5%の合計38.2%で圧倒的1位になります。
単に「健康」という選択肢があった場合、「身体の健康」を意味していて「心の健康」は含まれないと感じていた人がいたのかもしれません。
「身体の健康」も「心の健康」も、コロナ禍の生活で運動不足や人間関係の変化で不安が増大しているのでしょうか。
「老後の生活や年金」が完全な1位になっている方が、少なくとも目先の不安はなくていい状態ということかも。