「大量退職時代(The Great Resignation)」のアメリカ
アメリカでいま「Great Resignation(グレート・レジグネーション)」=「大量離職」と呼ばれる現象が大きな関心を集めている。みずから仕事を辞める人の数が、1か月間に450万人(去年11月)と、過去最多の水準になっているのだ。
労働者たちの間で起きるこの異変は、国の中央銀行をも悩ます事態に発展している。
「大量退職」はアメリカだけでなく、昨年の秋くらいから世界的な潮流だと話題になっています。
退職する理由の一つは「リモートワークができるかどうか」がありました。
今回の記事では人手不足から高い報酬の職種へと流れる、雇用流動性が高いアメリカの特徴も出ているのかな。
あふれる「辞めてきた」動画
仕事を辞めたことをSNSや動画で共有するのは現代的で、それを見て仕事を辞める踏ん切りを付ける人が出て、の連鎖が起きているのかも。
「FIRE」だって実際にやっている人たちのSNSや動画を見て、「こんな生き方もありだ」と始める人がいてムーブメントになっていますし。
中国の「寝そべり(タンピン)族」もSNSでバズって広がりました。
あまりに急激に広がりってしまうと、大衆心理的にも実際の経済的にも影響が出てしまうので、当局にとっては悩ましい存在になりますねぇ。
今年の春闘は好調な出足
日本に「大量退職時代」は訪れそうにありませんが、賃金アップ面で見ると今年の春闘の出足は良さそうです。
輸出企業は円安の恩恵を受けるでしょうしね。
ただこれが下請けの中小企業に波及するかというと、むしろ苦しい立場に置かれそうだし、内需企業はコロナ禍で厳しい。
物価の高騰が続いているので、今年の夏の中央最低賃金審議会では大幅引き上げが議論されて紛糾するのかなぁ…