「物を持たない暮らし」も欲望の表れ
「このままでいいのだろうか」。そんな気持ちにはどう向き合えばいいのか。禅僧の南直哉さんは「その根底には『自分の生活を思いどおりにしたい』という欲望がある。だから、話の次元を変えなければ、そうした不安は永遠に解決しない」という――。
「物を持たない暮らし」「シンプルな暮らし」と言えば、物を欲しがらない低欲望な生き方というイメージがあります。
確かに「物欲」という観点では低欲望なのは間違いないと思いますが、物を捨てる行為も「思いどおりにしたい」という欲望にすぎないと。
中々厳しい指摘ですが、確かにそうですね。
貧乏セミリタイア生活も「思いどおりにしたい」欲望の表れ
私も貧乏セミリタイア生活、いやそれ以前からの節約生活で低欲望になっていきましたが、これもまさに「思いどおりにしたい」欲望からです。
自分にとって大切なものが何かを理解しないまま、それがわからない不安から、何かが手に入れば幸せになれると考えるのはいけませんね。
自分が大切なものがなくとにかく「お金を貯めれば幸せになれる」や「FIREすれば幸せになれる」などもその事例かな。
もちろんお金で不安は軽減できます。そこから幸せになるには自分が大切なもの、自分の軸をしっかりもたないと。
思い通りにいかない覚悟はしっかり持っておく
私は物事が思い通りになることは少ないという覚悟は持っているつもりです。金銭的なことだけでなく、健康面でも人間関係でも。
人生は「なるようになる」「なるようにしかならない」という心の持ちようですね。スペイン語(?)で言えば、あの有名な「ケセラセラ」です。
そうは言っても、人間は様々な不安から「何か」を求めてしまうものですかね…
私は不安を煽ってくる人や物とは距離を空けるようにしています。