公的年金で「生活できない」は本当か?
自分の老後資金について心配する人が増えています。しかし、マスコミ情報に振り回され、不安を募らせている人ほど、自分自身の状況を正しく把握していないケースが多いようです。そんなふうに現実から目を背けていると、不安に付け込まれ、悪い業者等からカモにされる危険もあるため要注意です。
「老後資金2000万円必要」問題は、今の高齢者の収支が毎月5万円の赤字で貯金を取り崩しているから、「公的年金では生活できない」→「老後破綻しないためには2000万円必要」という国が出した試算でした。
コロナ禍では赤字が黒字になったことから、「公的年金で生活できる」のだとわかりました。旅行や外食にいけなくて、使わなかったら貯金を使わないというだけで。
老後の年金額は人それぞれ違うので全ての人が「公的年金で生活できる」とは言えませんが、標準的なサラリーマンなら過度に心配する必要はない。
冷静に分析して、自分にとって必要な対策をとるべきですね。
世の中には「不安を煽る人」が目立つ
「世の中には不安を煽る人が多いので、気をつけましょう」というのが、この記事の本題のようです。
「大丈夫です」と言うより不安を煽った方が視聴率やアクセスが増えるから求められるとぶっちゃけてて、その通りとしか言えません。
「老後資金2000万円必要」問題も未だに金融・保険系の会社やFPたちが煽るネタになってますしね。
政府批判も人々を不安にする材料ではありますが、老後資金2000万円は政府が出してきた数字だし、財務省は財政危機をいつも訴えてるから政府も不安を煽り気味。
マスコミがそれを過大に取り上げる一方で、反対意見をあまり出さないのが問題だと思います。
年金だけで暮らす高齢者の本が増えている
ただ、老後資金2000万円必要だと煽りすぎた反動なのかわかりませんが、最近は少ない年金でつつましく暮らしている方、身軽に生きている方の本が増えているように感じます。
『60代ひとり暮らし 軽やかな毎日』
『89歳、ひとり暮らし。お金がなくても幸せな日々の作りかた』
『71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活』
ムックの『60代からの小さくも豊かな暮らし方』は4巻まで続いていたり。
高齢者でもブログで自分の生活を綴っていて、それが人気で目に止まって書籍化するケースが増えているのでしょうか。
にほんブログ村のシニア日記ブログ「60歳代」カテゴリーは人気のカテゴリーになってますし。
年金だけで暮らせるかどうかは、年金額だけでなく自分の暮らし方・生き方次第でもあります。
不安を煽ってくる情報ばかりを見るのではなく、逆の情報も見て、自分の状況を把握することが大切です。