「ねんきん定期便」を過信したサラリーマンが受け取る「驚愕の年金額」
毎年、誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」。老後の設計に役に立つツールですが、そこに記載されている年金額をそのまま受け取ると痛い目にあいます。
「ねんきん定期便」は50歳以上になれば、「老齢年金の種類と見込み額」がわかるようになります。
「現在の加入条件が60歳まで継続すると仮定した見込額」であるので、もしも60歳までに早期退職して、その後の給料(=厚生年金保険料)が下がった場合は将来受け取る年金額は下がります。
また55歳で役職定年して年収が下がった場合も、報酬比例部分が減るため将来の受給額が減ります。
ただ記事の主旨は、平均的サラリーマンで月19万円の年金を貰える人は、税金や保険料でかなり引かれるので過信してはいけない、という話です。
だからタイトルは「驚愕の年金額」よりも「驚愕の手取り額」の方がわかりやすいかな。
健康保険財政はこの先ますます逼迫していきそうだし、税金も増えるだろうと、過信せずに覚悟しておいた方がいいですね。
75歳以上の後期高齢者の医療費の自己負担が、この10月1日から単身なら年収200万円以上だと2割負担になったため、月19万円の年金を貰うような人は医療費負担も覚悟が必要です。
「ねんきんネット」なら条件を変えて試算が可能
過去の「ねんきん定期便」では、厚生年金の報酬比例部分うち「厚生年金基金代行部分」を含めない金額を見込額として表記しており、実際の受給額よりも少なく見えていました。
令和3年度から変更され、「厚生年金基金代行部分」を含めた金額になっていて、実際に受給額に近い金額になっています。(基金が破綻したら別ですが)
また、50歳以降で早期退職・転職・早期リタイアなどを考えている人は、「ねんきんネット」を使えば詳細な条件を設定しての試算が可能。
(かんたん試算は、「ねんきん定期便」の見込み額と同じです)
この試算で、予想される手取り額も出してくれるといいかもしれませんね。
国民健康保険の保険料は市町村によって違いがあるので不可能でしょうけれど…
ずっとサラリーマンの人は、自分が払っている税金や社会保険料、控除の種類について考えずに来てしまった人も多いかと思います。
年金および税・保険料の仕組みは、老後に向けて、知っておくべき知識と言えるかもしれません。