料理ができない理由は「調理が苦手だから」とは限らない
中1の長男、小1の次男、年少の長女の3児の母である、イラストレーターのアベナオミさんは「掃除や子どもの送り迎え、食器洗いや風呂洗いも担当する夫が、なぜ『料理だけはムリ』と言うのかわからなかった。実は、自炊には調理以外にもさまざまな能力が必要で、夫の場合も、調理の前に別のつまづきポイントがあった」という――。
必要な食材が用意されている状態で料理(調理)するだけなら、必要なスキルは「調理」だけ。
ただ、毎日献立を考えてそのための食材を購入するとなると調理とはまったく別のスキルが必要になると。
必要な食材が入ったミールキットを買ってきて作るなら簡単だけど、野菜や肉などは1回分で収まらないから2回以上に分けて使うことを考えて、明日以降の献立を考える必要もあったり。
行き慣れないスーパーでは迷う
自炊に慣れてない人は「買い物」がハードルが高い。買い物と言ってもただ買うだけではなく、健康を考慮しながら献立を考えながらだったり、残った食材の保存や用途を考えながら買ってるわけですよね。
これが行き慣れていないスーパーだとどこに何が置いてあるかわからず、迷いながら買い物をすることになります。
自炊に慣れた人が行きつけのスーパーで買い物するなら当たり前にできても、行き慣れないスーパーだと迷って疲れます。
自炊に慣れてない人にとっては大変なことに見えるわけですね。
「自炊で節約」も大変
節約で言えば「外食をやめて自炊」で食費を減らすのが効果的です。ただ自炊に慣れてる人から見れば簡単でも、慣れてない人にとっては簡単じゃない。
節約できるお金と、買い物を含めて自炊にかかる時間と労力を天秤にかけると、効果的な節約なのかわからなくなります。
人によってはお惣菜やお弁当を買うだけにするくらいがいいのかも。健康面の課題はありますけど。
「生きる力」という点では「自炊力」を身につけておいた方がいいんでしょうけど、向き不向きもありますからねぇ。
高度な節約には必要なスキルが多いので、できるところから少しずつ、できないところは無理をしない姿勢が重要ですね。