低収入はそもそも婚活市場に参戦できない現実
今の少子化(=未婚者の増加)の最大要因はお金(主に低収入の男性が増えたこと)であり、「結婚の手前の恋愛、異性とのお付き合いにも至らない現実」と指摘されている通りです。
ただ、お金だけが原因かというとそれも違う。理由は、バブルが弾ける前の1985年から50歳時未婚率は上昇し始めているからです。
1990年時点で50歳の人は、1975年時点で35歳だったわけで、いわゆる適齢期の時期に結婚しなかった(できなかった)ということを示しています。
2000年以降に女性の未婚率が伸びているのは男女雇用機会均等法で男性と同じように稼ぐ女性が増えた影響もあるでしょうし、未婚者が増えた要因は複雑に入り組んでいると思います。
恋愛至上主義の影響は?
未婚者の増加の原因として、お見合い結婚から恋愛至上主義へと変化したことを挙げる人もいます。
確かに、70年代にはお見合い結婚と恋愛結婚の割合が逆転しているので、この影響も否定できません。
恋愛至上主義がもう少しゆっくり進んでいれば、少子化のペースも緩やかだった可能性はあります。
ただ、お金が最大の要因となると、非正規で働く人の割合が増えていった時期から一気に少子化が進んでいたかもしれません。
なぜならば、お見合い結婚の方が職業や収入などを理由に参入できない人が多くなると考えられるからです。そこはよりシビアですからね。
今の(広い意味での)婚活サービスは、かつてのお見合いを一般化・商業化したものであり、そこで起きていることはお見合いならより顕著に表れると考えられます。
お金が原因であるから解決が難しい
結局、お金の問題になった時点で少子化問題の解決が難しくなってしまったと言えますかね。
収入面は共働きならなんとかなりそうですが、共働きを前提とした社会へはまだまだ時間がかかりそう。制度だけでなく意識の面でも。
選択的夫婦別姓制度もかなり揉めて進みませんしねぇ…
ちなみに私は、「年収0~99万円」で「交際に関心なし」の48.2%に入ります。まぁ50代後半になったことが最大の理由ですけれど。