老後資金の準備はバッチリ!のはずが…
現役時代に2000万円を貯めて、晴れて労働から解放される!と思ったら、月々の赤字と物価上昇で老後破綻のピンチ…という事例(フィクション?)です。
夫婦の年金合計は228万円(夫147万円・妻81万円)に対し、支出の想定が273万円と年45万円のマイナスですから、物価上昇を考えると不安になるわけですね。
実はかなりの節約家なのでは…
この設定で最も目を引くのは、夫の年金額が147万円という点です。
月にして12.25万円。これは現役時代の平均年収が350万円の人の年金額です。
現役時代を年収350万円前後でありながら、子育てをし、マイホームを買い、マイカーを持ち、ゴルフを嗜みながら2000万円を貯めてきたということになります。(住居費が年9万円なので持ち家と推定)
妻がパートで働いて年100万円程度稼いでいた可能性を考慮しても、かなりの節約家でないとできないでしょう。
節約家なら退職後はゴルフを辞めるとか、そもそもマイカーを持たないとかツッコミがはいりそうですけど。
ゴルフ代の36万円を削れば、年45万円の大半がなくなりますしねぇ。
本当に節約家であるならば
現役時代の平均世帯年収が450万円くらいで、子育てとマイホームを購入しつつ、2000万円の老後資金を貯めた人であれば、基本の生活費はもっと低いと考えられます。
生活費(食費、日用品費、光熱費、通信費)に年144万円(月12万円)もかからない生活ができるというか、今までしてきたのではないかと。
仮に夫の現役時代の平均年収が550万円なら、年金額は月約16万円となり、赤字が大きく減ってしまうため、2000万円を貯めた人に老後不安を煽るには支出を増やさねばならなくなります。
それもまたリアリティが薄れてしまうため、年金を減らした事例にしたのでしょうけど、ちょっと現実離れしてしまいましたかね。
もちろん物価上昇が続くと、老後の家計で赤字が増えるのは間違いないです。
それに対して繰り下げ受給するのも選択肢の一つだし、節約で乗り切るのも一つの手段だし、両方やってもいいですね。