年金繰り下げ受給した72歳の後悔
65歳から受給開始となる「老齢年金」。受給時期を後ろにずらすことで、受け取れる金額を増やすことができる「繰下げ受給」を検討している人も多いのではないでしょうか? 年金が増額することで、ゆとりのある老後が送れるようになります。しかしながら、想定外の「デメリット」も存在するようで……。
そもそも年金は長生きに対応した保険であり、繰り下げ受給によってより老後資金不足の不安を減らすことができます。
72歳で繰り下げ受給で増やした年金で老後を謳歌する夢が、脳梗塞になって泡と消え、繰り下げ受給を選択したことを後悔というのはわからないでもないです。
でも本当に後悔すべきは、脳梗塞にならないように健康に気を遣えなかったことではないのかなぁ?
がんのように運が悪いと罹ってしまう病気なら、自分でできることは限界がありますが。
問題はワークライフマネーバランス
記事で主張したいのは「年金繰り下げ受給の落とし穴」なのでしょうけど、問題は自分にとって必要な年金額を正しく見積もれなかったことでしょう。
必要な年金額を「必要最低限の生活費+老後を謳歌する費用(ゆとり費)」とするならば、ゆとりがあればあるほど良いと考えてしまい、代わりに時間を犠牲にしてしまった。
自分にとっての「ワークライフマネーバランス」を見つけられなかったということですかね。
また働きながらやりたいこともやって人生を楽しんでもいいわけで、極端にどちらかにふる必要はありません。
老後働き続ける場合でも、あるいは現役時代においても、先々のことばかり考えて我慢を続けた場合、そこで病気でもしたらやはり後悔するでしょう。
「今日が人生最期の日」という気持ちを持っておいた方がいいですね。
「老後資金4000万円を必死に貯めたのに、65歳で脳梗塞」もありうる
この手の記事のシナリオはなんでもありなので、老後資金は2000万円どころか4000万円必要になると聞いて、生活費も娯楽費もとことん切り詰めながら65歳まで働いて4000万円を貯めたけれど、65歳で脳梗塞…なんて設定でも記事を作れそうです。
生成AIに頼めば簡単に量産できそうですね。フィナンシャルプランナーにとっては嬉しくない話なので創られないでしょうけど。
多くの人にとっては、周りとはかけ離れた極端な生き方をして失敗し、後悔するのは避けたいことだと思います。
でも自分で見つけた生き方が、世間から見て極端な生き方だったとしても、本人が良くて覚悟を決めていれば後悔はしないでしょう。
周りの人やメディア・SNSの情報に流されるままに選択したら、後悔するかもしれません。