貯金2000万からのセミリタイア継続中

40代・貯金2000万円で無謀なセミリタイア生活を始めて5年以上継続中。気がつけば50代に…

政府と企業は「おひとりさまFIRE」抑制に動くのか?

日本で「おひとりさまFIRE」が止まらない理由

gendai.media

話題になった「単身世帯化がFIRE願望と結びつくと、人手不足が深刻化しインフレ圧力に」というみずほのレポートの著者によって書かかれている記事です。

生涯未婚率はまだまだ上がるし、独身の方がやりやすいFIREについても希望者は増える可能性はあります。

人手不足への影響を及ぼすほど、願望を持つだけでなく実際にFIREする人が出るとは思えませんし、FIREでもサイドFIRE(セミリタイア)という形で労働市場には残り続ける人もいることも考慮すべきでしょう。

またFIRE願望者が増えることにより、FIRE願望者の節約志向がデフレ圧力になる可能性についても計算に入れるべき、という点を前回書きました。

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インフレはFIREを躊躇する・遅らせる要因として働くことは事実だと思います。

そうでなくても、FIRE願望者の一定割合は仕事を辞めることを躊躇しがちなものですし。

政府や企業がFIRE抑制に動く?

政府や企業にはFIREを抑制するための取り組みが今後求められるかもしれない」というのは、日本の人手不足の現状を理解していないのではないかと思ってしまいます。

それはなぜかというと、人手不足の現場というのは物流や介護など、過酷な労働でありながら低賃金であるため人手不足であり、FIREを目指しやすい職業ではありません。

FIREを目指しやすいのは、JTCのようなそこそこ高い給料が貰える企業で働くホワイトカラーであり、これらに対しては逆に早期退職者の募集をしているくらいです。

早期退職の募集に応じて割増退職金を貰ってFIRE、という形もあるわけで…

日本全体で賃金を上げ、継続的なインフレをしながら実質賃金はプラスという状況であれば、FIRE抑制につながるかもしれませんが、これまで全く進まなかったからずっとデフレが続いた現実もあります。

やるなら少子化対策としての賃金アップ

そもそも継続的に賃金を上げられていたら、少子化がここまで進まなかったはず。当然、高い生涯未婚率にもならなかったでしょう。

FIRE願望者が増えれば」という仮定からして未知数な上に、その抑制の対策も絵に描いた餅という感じです。

FIRE願望者はともかく、実際にFIREする人はそう増えないと思うし、完全に労働市場から撤退する人はその一部にとどまると私は見ています。

政府はFIRE抑制よりも少子化対策に力を入れ、未婚者を減らせれば「おひとりさまFIRE」も減らせるわけで、やるなら少子化対策としての賃金アップでしょう。

おひとりさま日和 ささやかな転機