FIREを目指す男の行く末
社会人になってからずっとFIREのため節約と貯金・投資を続け、40代にして目標の1億円を達成する男性を描いた『1億円を貯めてFIREを目指した男の人生』の作者・ホンダアオイ氏へのインタビュー記事です。
まだ連載中ですが、AmazonのKindleでも読めます。(無料)
もちろん20年前に「FIRE」という言葉は広まってなかったわけで、これは完全なフィクション。
FIREで幸せになれるかどうかは人それぞれでしかありませんが、「FIREは本当に最高か?」を問いかけている作品だとわかりますから、読む前から順調なハッピーエンドにならないのだとわかります。
ホワイトな職場だけに辞められない
目標の資産1億円を達成するも、インフレもあったため目標を引き上げ、次の目標の1.5億円を達成しても何かと理由を付けて辞めない、いわゆる「辞める辞める詐欺」状態になっているのはリアルかも。
FIREで早期リタイアした後に充実した生活ができれば100点だけれども、失敗して再就職するとなると30点、それならホワイトな職場で現状維持(80点)がいいだろうと考えるのも同様です。
同僚の桐山と対比的に描くため、主人公が極端なキャラになりすぎている感はありますが。
でもFIREのために主人公と同様かそれ以上に極端な節約生活をする人も現実にいますから、決してファンタジーでもないのかな。
作者本人も退職して無職になっている
ホンダアオイ氏は、32歳で無職になった自身の体験談を描いた『32歳で会社を辞めて無職になった男の話』も出しています。
32歳で資産3000万円というのは、主人公のように節約して収入のかなりの割合を貯金・投資に振っていたのかもしれませんね。
その中で「若くしてFIREすることが幸せとは限らない」という考えに至っていますから、それをマンガにしたのでしょう。
FIREで「仕事が嫌なら辞めることで不幸から逃れられる」はあっても、幸せはまた自分で探す必要があるというのが私の考え。
もちろんFIREは幸せになるための自由度を高め、選択肢を増やしてくれるのは間違いありません。
しかしFIREのために節約に縛られて選択肢を減らした生活をするのであれば、そこを差し引いて考えるべきでしょうね。