大谷経済効果の裏で
ロサンゼルス在住の岩瀬昌美氏による、ロサンゼルスおよび米国の庶民の経済状況についての解説記事です。
カルフォルニア州と言えば、GAFAMなど巨大IT企業の本社が集まるシリコンバレーを中心に貧富の差が激しく、また住居にかかる価格が高いためにホームレスも多いというのは耳にしていました。
平均では日本より給料は高くても、物価も高いために下層の人は苦しい生活になっていると。
帰国する在米日本人
そして最も気になったのは、最後の「日系人向けの日本帰国セミナー広告」についてのくだりです。
ある程度の年齢で、米国でそれなりに成功して資産を築いた日系人・在米日本人にとって、老人ホーム(個室)の最低ラインが月1万ドルのカリフォルニアよりも、日本の方が魅力的に映るのも無理のないこと。
アメリカ生まれの日系人はともかく、元々日本で生まれて育って米国に渡った在米日本人なら帰国の選択はそう難しいものではないはず。
日本は「働かなければ住みよい」と言われるように、老後に戻るなら安くて住みよいかと。
最大のハードルである言葉の壁がない人であれば、ですけれど。
まぁ月30万円の老人ホームを安いと感じられるレベルであれば、という条件もつきますかね。
「トランプセッション」が引き金?
さらに帰国に向かわせる理由として、トランプ政権の関税政策でさらなるインフレやリセッション(景気後退)が起きるのではないか、というのもあるようです。
アメリカのようにインフレはしないまでも、日本も影響を受けるとは思いますが、まだマシという判断になるのでしょうか。
日本では労働者不足で老人ホームで働く人が集まるのかという心配もありますが、月30万円くらい必要なところなら大丈夫そう?
お高めの老人ホームが帰国した人たちで埋まって、元から日本在住の人が入れない、なんてことになったら大変かもしれませんね。