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高額療養費制度の負担上限額引き上げは不安しかないか

高額療養費の負担上限額引き上げに9割が不安

prtimes.jp

制度としての正式な名称は「高額医療費制度」ではなく「高額療養費制度」なわけですが、アンケート作成者自体が制度を正しく理解しているか不安になります。

高額療養費の負担上限額引き上げについて、9割が不安だと回答していますが、その制度変更がどういったものかをよく理解した上で回答しているのかは怪しいですね。

ただただ「引き上げ=不安」という意味で回答してないでしょうか?

負担が増えるのは不安でしかないのは当然だし、特に高額な医療費がかかった時に使うのが「高額療養費制度」ですから当たり前のことですけどね。

治療費が払えない層が生まれる?

こちらの記事では、高額療養費制度が持つ矛盾について現役の医師が訴えています。

gentosha-go.com

高額療養費の上限は、住民税非課税世帯については非常に低く抑えられていますし、今回出された引き上げ案でも引き上げ幅は大きくありません。

ただ、住民税については前年の実績で納税額が決まるため、前年に稼いでいた人が病気で今年働けなくなっているのに高い上限が適用されるとなると厳しいのは間違いない。

サラリーマンなら傷病手当金があるためいきなり収入がゼロにはなりませんが、フリーランスは危険ですね。

高所得者の負担が大きいのは不公平か?

日本の健康保険制度としては、高所得者の負担は保険料も大きい上に高額療養費の上限も高くなっており、今回は上限引き上げ案においても高所得者の引き上げ幅が大きくなっています。

記事ではこれをアンフェアではないか、と言っていますが、そういう側面もあるけれど、社会全体の格差をならす再分配だから必要なこと、とも言えるでしょう。

低所得者は買い叩かれて搾取されやすい構造で生まれているため、所得税の累進課税などにより政府が再分配する形でずっとやってきているわけで。

もちろん高所得者が不満を持つのも理解できます。でも制度の維持のためにはしょうがないというのが結論になるかな。

高額療養費の上限については、所得額よりも資産額で分けた方がいいのかもしれませんが、資産額の把握が難しいので実現は困難でしょうね。

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