本当に得する年金受給年齢
「本当に得する年金受給開始年齢」について解説した動画です。
その目安とするのは「健康寿命」(男性72.57歳、女性75.45歳)であるため、年金は60歳から繰り上げで受け取って元気なうちに人生を楽しんだ方がいい、という考え方です。
「人生100年時代」などと煽られて、長生きリスク偏重の風潮に対する反論としては理解できる点もありますが、ちょっと極端ですね。
健康寿命が終わっても人生は続く
60歳時点の平均余命は、男性が約24年、女性が約29年です。
健康寿命の定義は「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」となっています。
健康寿命が終わった後、いきなりねたきりや要介護のような状況になるのではなく、元気に遊び回れはしないけれどなんとか生活ができる状況がしばらく続きます。
あまりお金は使わなくなるとは言え、医療費や通院にお金がかかるようになりますからお金がないと苦しくなります。
健康寿命通りの70代前半で死ぬのであれば、繰り上げ受給が得になるのは間違いないですが…
自分の心と身体に聞け!
だから私が常々主張しているのは、「自分の身体に聞け!」ということ。
60歳時点で既往症があったり、高血圧や高血糖など健康診断で引っかかる数値が出ている人は、繰り上げ受給が選択肢に入ってくるかと。
特に男性ですね。さらに喫煙や飲酒などの生活習慣だったり、独身であることも考慮に入れるべき要素となります。
「老後の不安ばかりを考えて今を犠牲にしないで」という考え方は同感ですし、健康のために好きなことをひたすら我慢するというのももったいない。
人生は長かろうが短かろうが、幸せだったと思えればいいのです。
平均や他人の選択が自分にとっての正解だとは限らないので、自分の心と身体に問いかけて決めるしかないですね。