使い切れないほどの老後資金があるのに後悔
老後資金に悩みを抱える人が多い中、「なんの心配もないほど潤沢な資産がある」という人もいます。しかし、そのお金も上手に使えなければ後悔をすることになります。見ていきましょう。
せっかく1億円を超える資産と十分な年金があるのに、妻から贅沢を求められても拒否したことが、後悔になってしまったというお話。
「お金は使わなければ意味がない」という教訓を伝えるための話ではありますが、この男性にとっては「お金があることが安心」なのだから、間違った選択をしてはいないとも言えます。
統計的には男性の方が寿命が短いので、自分が先に亡くなっていれば何も後悔はなかったのかもしれませんが…
「死ぬ瞬間の5つの後悔」で考えてみると
数多くの患者を看取った介護人・ブロニー・ウェア氏の著書『死ぬ瞬間の5つの後悔』では、多くの人が死を覚悟したときに共通して口にする「後悔」は次の5つだとしています。
- 他人の期待に沿うための人生ではなく、自分がやりたいことをやっておけばよかった
- 仕事ばかりしなければよかった
- 自分の本心を伝えておけばよかった
- 友だちと連絡を絶やさないでおけばよかった
- 自分を幸せにしてやればよかった
元記事のケースで言えば、「自分がやりたいことをやる」は、心配性の人にとって資産をしっかり覚悟しておくこと。
しかし、「贅沢しよう」という妻の希望を無下にしたことは、「妻の幸せをあきらめさせた(夫婦としての幸せをあきらめた)」という後悔になります。
どちらかを取ればどちらかで後悔する、というジレンマの状態ですね。
妻の本心がわからないままだし、もし聞き出せるチャンスがあったとしても本心を言ってくれたのかはわからない。
でにやらずに後悔するよりは、やって後悔する方が良かったかなぁ?
自分の気持ちは伝えられるうちに
とにかく贅沢をするのが正しいとも思いませんが、少しでも歩み寄って不安にならない程度のプチ贅沢からやってみたら良かったのに、という感想です。
そういう形で、今までの感謝など「自分の本心を伝える」ができますし。
自分も相手もいつ死ぬかわからないのだから、自分の気持ちは伝えられるうちに伝えておいた方がいいですね。
私も死ぬ前にお世話になった人に「ありがとう」を言って死ねたら最高だと思っていますが、実際は死ぬ直前になってからは言える状態にはないですから、早めに言っておかないと…