「できること」「できないこと」を区別する
実は、自分が「できること」と「できないこと」を区別してみると、悩みが一気にシンプルになり、解決法が見つかるものです。やみくもに節約や投資に着手する前に、この“線引き”をしておけば、ストレスなくお金を貯めていく第一歩になるでしょう。
自分が「できること」と「できないこと」を区別する、というのはアドラーの「課題の分離」と同じ考え方ですね。
自分の課題と他者の課題を区別し、他者の課題はコントロールできないのだから、コントロールできる自分の課題に集中すればいい、という考え方。
自分がコントロールできないことに悩みすぎるのはもったいないことです。
身に降りかかってくるから…
お金の話で「できること」は、自分の収入を増やす、支出を減らす、その差額分をしっかり貯める・増やすになりますね。
そして「できないこと」の物価上昇や景気、そして怪我・病気・災害といったものに対しては備えることだと。
それはその通りなんですが、自分に降りかかってくる課題に「じゃぁどれだけ備えればいいのよ?」というのが多くの人の悩み。
老後資金問題がまさにこれで、2000万円必要だとか物価上昇で4000万円になるだとか、どこまで備えれば安心できるかがわからず不安なってしまう。
「できること」に集中するしかないのですが、支出の減らしすぎはストレスになりますしねぇ…
「貧しくなる勇気」を持てば楽?
それほどお金のことで悩むのであれば、アドラー風に「貧しくなる勇気」を持った方が楽になるかもしれません。
「嫌われる勇気」も、「人にどう思われるか」を恐れず自分らしく生きるというもの。
老後資金2000万円問題だって、(平均的な)他人と同じ生活レベルをするならという前提の話ですから、「人にどう思われるか」を意識しています。
自分にできることはできるだけやるべきだし、それによって老後を含めた備えをしておくべきではあります。
ただそれは「人にどう思われるか」ではなく、「自分がどうありたいか」で考えるべきだということ。
