日本人が労働を捨てられない理由
物価が上昇し続けているのに、日本人の賃金は上がっていない。生物学者の池田清彦さんは「日本人がこうした状況に甘んじているのは、『働いてお金を得ることが善、働かないことは悪』という倫理観が深く染み付いているからだ」という――。
たくさん働けばたくさん稼げる時代は終わったのに、日本人がたくさん働くことを辞めないのは、「働いてお金を得ることが善、働かないことは悪」という倫理観が染み付いているからだ、と。
この倫理観については、まだまだ強いと感じます。
全員がそう思っているわけでないでしょうけど、周りがそう思っているため「世間体」を気にして働くことを選択したり。
FIREを目指している人へのアンケートにおいて、目標資産額を達成しても仕事を続けると回答した人が多かったのも、「働かないことは悪」という呪縛にとらわれるのではないか、と感じてしまいました。
やりがい搾取されるなら「静かな退職」
とは言え、FIREするような一部の人を除くほとんどの人にとっては、労働は生きていくために必要なもの。
ただしたくさん働いても得られるものは少なく、逆に責任が増えて疲弊するのが日本の企業では珍しくもない光景です。
いわゆる「やりがい搾取」ですね。それを嫌って「静かな退職」を選ぶ人が増えるかもしれません。
ちょうどそんな話の記事がありました。
「たくさん働いて成果を上げればたくさん稼げる」ならいいんでしょうけどね。
あ、でも成果報酬はやりすぎると「金銭に過度な執着を持つ人間」を集めてしまったプルデンシャル生命のようになるので、適切な運用が求められます。
近い将来はみんなで「静かな退職」に?
一方、経産省が出した2040年の産業構造推計によると、AIやロボットの普及・活用によって事務職は余剰になるそうです。
人手不足が解消された職種については、たくさん働くことが求められず、おのずと「静かな退職」状態になるのかもしれません。
「静かな退職」なら「働かないことは悪」という倫理観と真っ向から対立しないので受け入れやすいのかな、と。
