経団連会長「終身雇用なんてもう守れない」
業務委託で外注したり、派遣を増やしたりしてきて、今や半数以上の人は終身雇用に守られているとは思ってないでしょう。
やっと言い出したのか、という印象なのと、年功序列の方が問題じゃないの?という疑問が湧きました。
社会の人口が増える中で、会社の規模も大きくなって、若い人がどんどん入ってくるから年功序列で誰でも管理職になれた時代のものですからねぇ。
40代も50代でも平社員で仕事の応じた賃金を支払うなら終身雇用できると思いますが。(工場など現場の仕事では珍しくはない)
終身雇用をやめたら変えるべきこと
終身雇用をやめた場合、先ずやらなければならないのは若い内は安い賃金でこき使って、それに耐えたものだけが40代・50代で取り返せるような賃金カーブです。
これが一番顕著なのは公務員ですけどね。20代、30代にもっと手厚く出して、50代はよほどの責任とか実績がない限りは減らすべきでしょう。
そうしないと早期退職したら損になりますから。
自己都合退職の場合に退職金を割り引く制度もやめないといけません。私もわずかばかりの退職金をもらったことがありますが、割り引かれたのは疑問に思いました。
国の制度で変えるべきこと
国が定めた制度でも、勤続年数が長い方がおトクな制度が多くあります。
一つの例が、年次有給休暇の付与日数です。
フルタイムなら半年働けば10日の有給休暇が付与され、6年半勤続で20日になります。でも転職したらリセットされるんです。
転職を躊躇する一つの理由になってるし、派遣会社を複数登録して派遣で働く人にとっては不利です。
もう一つの例は、退職金の所得税控除です。勤続20年を超えると1年あたりの控除額が増えます。
日本は国も起業も様々な点で長期雇用を前提とした制度設計になっているわけで、いきなり変えると影響が大きいでしょうね。
経団連の会長もそれを議論したいという意見表明だと思いますが、これから始めたらいつになるのやら。
経団連企業は新卒一括採用をやめれば?
経団連の企業は、新卒一括採用をやめることから始めてはどうでしょう?
そうすれば「初任給」もなくなりますし、年功序列賃金も続けられなくなるでしょう。
でもそれをするのも横並びでやりたがってそうですね。最も辞めるべきは横並びかもしれません。
「競業避止義務規定」も横並びでないと完全な廃止はできなさそうだし。