逃げ切り世代はどこまで?
50代のおっさんが「逃げ切り世代」かというと、会社の中での話なら逃げ切り世代と言えるかもしれません。
退職金は今まで通り貰えると思いますから、60歳もしくは65歳で退職金を貰って会社からは逃げ切れます。
もちろん会社にもよりますから、傾きかけた会社からは早期退職優遇制度で割増退職金を受け取って早期退職した方がいい場合もあります。
東芝あたりがそれに該当するかな?
国の社会保障で言えば
しかし国の社会保障で逃げ切れるのはどうでしょう?
今の50代は年金を標準で65歳から受け取れる可能性は高いですが、ずっと金額が安定している保証はありません。
少なくとも「マクロ経済スライド」という便利な仕組みがあるので、現役世代の数が減ったら年金額は減っていきます。
国はとにかく制度維持をするため、現役世代に負担を求めるだけでなく、受給世代にも負担を求めていくしかないでしょう。
それで制度が維持されてさえいれば、官僚の世界では「失敗はしていない」になりますから。
先送りが限界を迎えて破綻する、という予想は当たらないと私は思っています。
もちろん下の世代ほど不利
もちろん、年金は下の世代ほど不利で、負担ばかりが大きいのは間違いありません。
厚生年金の保険料率は平成15年の13.58%(労使折半でそれぞれ6.79%)から毎年上げて平成29年に18.3%(労使それぞれ9.15%)まで上がりました。
上の世代ほど若いうちの負担が少なかったわけです。
ただ国の制度で言えばこれからどう変わるかわかりませんから、どこからが「逃げ切り世代」でどこからが「逃げ切れない世代」かはわかりません。
企業の退職金は企業によってマチマチです。退職給付引当金不足の状態で倒産する可能性だってあるわけで、その時はいきなり「逃げ切れない世代」に陥るかもしれません。
「逃げ切り世代」に苛立つのなら、記事にあるように選挙に行って上の世代に負担を求めるように制度を変更するのが一番でしょうね。
基礎年金(国民年金)は100%税負担にしちゃってもいいと思いますが。