『NHKスペシャル 』「女7人おひとりさま みんなで一緒に暮らしたら」
尼崎にある分譲マンションをそれぞれ購入して近居生活を送る7人の高齢女性「個個セブン」を追いかけたドキュメンタリー。
「すべての女性たちのための“実験”が始まっている」なんて書いてあるから、最近始めた生活かと思って見たら、近居生活を初めて10年になるそうです。
そして、それぞれいい仕事を持っていた人たちばかりなので、お金もそれなりにあるようでした。また築年数が浅そうな分譲マンションを買えるくらいですしね。
「すべての女性たちのため」って言うのは、ちょっと違和感も感じました。こんなお金持ちばかりではありませんから。
80歳を超えれば死が身近になる
メンバーは7人ですが、1人はがんで入院治療中。それぞれ自立していることが前提としているため、介護が必要な状態で戻ってきても面倒はみられない、というリアルな話もありました。
他の人も脳梗塞や不整脈など持病がありますし、80代になればそれが現実ですよね。
これから1人減り、2人減り…となっていった時に、「個個セブン」たちはどうなるのか、追いかけ続けてまた放送してほしいですね。
「死ぬとしても、最初と最後は嫌」というのもよくわかる話でした。でも誰かが最後まで残されるのが現実です。
それでも10年間は楽しく過ごせたのでは
それでも、この生活は話し相手に困らず、たまにみんなで旅行に行き、困った時は助けてもらえて、倒れたり孤独死してもすぐ発見してもらえる。
十分楽しく過ごせた10年間だったように見えました。
ただし、それが死ぬまで続けられないわけですよね。病気や認知症で自立した生活ができなくなったら終わりなわけですし。
健康寿命が尽きた後の最期の住処がどこになるかは、その人の運命次第になります。
健康寿命が尽るまでの間を楽しく過ごせる生き方としてはありだと思いました。
これの安い賃貸住宅や公営住宅バージョンがあれば「すべての女性たちのため」と言えるかもしれません。