懸念される変異株に指定された「オミクロン株」
WHO=世界保健機関は26日、専門家などによる緊急の会合を開き、南アフリカで確認された新たな変異ウイルスについて「懸念される変異株」に指定したと発表しました。
指定の理由について、WHOは、現時点で得られている科学的な根拠からほかの「懸念される変異株」に比べ、再感染のリスクが高まることが示されているなどとしています。
南アフリカで最初に発見された新型コロナウイルスの新たな変異種(B.1.1.529系統)は「オミクロン株」と呼称されるそうです。
インドで発見された感染力の高い「デルタ株」が日本を含めて多くの国で広がっていましたが、その次はこの「オミクロン株」に置き換わっていくのでしょうか。
ギリシア文字のデルタ(Δ)はアルファベットのD、オミクロン(Ο)はアルファベットのOなので、かなり間が開いています。
その間はなかったわけではなく、イプシロン株、カッパ株、シータ株などの呼称が割当てられた変異種がありました。
ただそれほど広がることもなかったということですね。今回の「オミクロン株」も広がるかどうかはまだわかりませんが…
世界の株式市場は強く反応
「オミクロン株」はこれまでで最も激しい変異であり、これまでの株の感染やワクチンで体内に作られた抗体を回避する危険性が高いそうです。
既に欧州や韓国などではブレークスルー感染が広がっていますが、それがさらに悪化して経済が停滞する懸念から株価が大きく急落してしまいました。
市場では「オミクロン株」のリスクが高いと見たのでしょうか。やや過大に反応したようにも見えますが。
ただ、デルタ株以上の感染力があって抗体回避する危険性を考えると、ワクチンの開発と再接種まではおとなしく生活しないといけなくなる可能性はあります。
円高・原油安へ
この市場の反応の結果、為替は2円ほど円安になり、原油価格も大きく下がりました。
原油価格の高騰から協調して備蓄石油の放出を決めましたが、一旦様子見していいかもしれません。
灯油価格は配達では18リットルで2000円を超える地域も出ていますが、これから必要になってくる時期に下がったのは幸いとも言えるかな。
来年再開されると見られる「Goto トラベル」事業も、スタートする時期が難しいかもしれませんね。