見た目がキレイな農産物が並ぶ日本のスーパー
日本のスーパーマーケットには廉価でも見た目の美しい農産物が並ぶ。民俗学者でレンコン農家の野口憲一さんは「日本では消費者も農家も『野菜は美しくて当たり前』という価値観を持っている。それこそが農家にやりがい搾取を強いている」という――。
日本のスーパーは「まっすぐなキュウリ」などの規格品しか取り扱わないために、「曲がったキュウリ」などの規格外品が捨てられるという問題はずっと昔から言われてきました。
農家にとっては本当に大変なことだと思います。
しかしその代表としてカイワレ大根(スプラウト)を最初に持ち出すのはどうなんだろう?
カイワレ大根(スプラウト)の生産の最大手は株式会社村上農園で、個人事業主の農家ではないのです。
株式会社としてシステム化して成り立っているので、個人の農家にやりがい搾取をしている例にはならないかと。
直売所では自分で価格を付けて売っている
農協やスーパーに卸せない規格外の農産物は全てが捨てられるわけではありません。
無人販売所、道の駅などにある直売所、地方のスーパーの直売コーナーなどに農家が自ら持ち込んで「規格外品・訳アリ品」として売られます。
まぁそこでも見た目で選ぶ消費者が多い現実があるそうですが…
いくらで売るかは農家が自分で決められる世界です。他の農家の値付けやこれまでの売れ行きから決めますが、売れなければ自分に降り掛かってきます。
あるテレビ番組で直売所に持ってくる農家のレポートを放送していましたが、自己決定権があるので楽しそうにやっていました。
スーパーなどの大手流通に見た目がキレイな野菜だけ出荷した上に、高く買ってくれない(買い叩かれる)のがやりがい搾取の側面だとすれば、直売所で自分の裁量で販売するのはやりがいのある農業の側面でしょうか。
まぁそこまではっきりと区別できるものではないと思いますが。
見た目がキレイな野菜は高く売っていい
売る側も買う側も見た目にこだわっているのだから、見た目がキレイな野菜はもっと高い価格を付けてもいいと思いますね。
一つのスーパーで見た目がいいのと見た目が悪いのと、価格を変えて2種類売れば一番いいのかな。
売り場に限りがあるからそうはいかないのが現実ですけれど。
私は見た目の悪い・規格外品を使うので、見た目がキレイな野菜が高くなる分には構いません。