中国やアメリカで広がる若者の「競争離脱」
中国で広がる「寝そべり(タンピン)族」と、アメリカを中心にブームの「FIRE」は、全く別個のもの。でも「競争離脱」という共通点はありますね。
「寝そべり族」は早い段階からなのに対して、「FIRE」は資産が目標額に達するまでは頑張ってから競争離脱するという違いはありますけど。
セミリタイアして非フルタイムで働いたり、給料が安いが楽な仕事に転職するのも「競争離脱」の一つの形です。
日本の低欲望(さとり?)は収入が少ない結果であって、自ら離脱するのとはちょっと違うかも。
「管理職にならない」選択もその一つ
「出世をしない」「管理職にならない」選択も競争離脱の一つであり、最近は敢えてその選択をする人が増えています。
「地域限定正社員」のような出世は望まないけれど安定して仕事を続けない人向けの制度の導入も進んでいますし。
日本では大卒で一括採用した(総合職の)社員は、滅私奉公で会社命令に背かず出世を目指して働け、という仕組みが長時間労働の要因ですしねぇ。
出世競争からは離脱して、ほどほどに働きつつプライベートを楽しんで生きる人は日本では増えていくのかも。
それで安定的に働けるならば、ですけれど。
人間、いつかは競争から降りる
人間、いつかは競争から降りることになります。多くの人は定年で降りたり、その前に出世を諦めたり。
ずっと競争を続けられるのは素晴らしいこと。でも全ての人がそうはいかないし、逆に早く降りる人がいてもいい。
寝そべり族のように若いうちから競争離脱したり、若いうちからFIREでの競争離脱を目指すのは、上の世代の人は訝しく見ていれるかもしれません。
出世競争を諦めるというレベルじゃない競争離脱ですからねぇ。
でも遅かれ早かれ競争から降りるのであれば、若いうちから降りてもいいじゃないか。
そういう認識が日本でも広がり、それでゆるく生きていければいいですね。タンピン族は中国政府に睨まれてるみたいですけど…