「家に居場所のない男性が何度も来店する」
吉野家の常務取締役企画本部長の伊東正明氏(既に解任)が早稲田大学の社会人向け講座の発言で吉野家のブランドを大きく毀損したのは間違いありません。
女性に対する性差別の部分がクローズアップされがちですが、むしろ反社のような発言で一発アウトだと思います。
さらにこちらの記事の取材では、男性客に対しても「家に居場所のない人が何度も来店する」などと中傷していたと。
吉野家の顧客を全方位で中傷していただけなんですね。
この手の失言では「全体を読むと問題がないとわかる」と擁護されるケースもありますが、さらに問題が出てくる悪いケースでした。
38万5000円の社会人向け講座での発言
問題が起きた早稲田大学の社会人向け講座『デジタル時代のマーケティング総合講座』は、80時間で38万5000円かかるそうです。
これを受講する人はそれなりに成功している人か、会社の中でいいポジションにいる人でしょう。
伊東正明氏はP&Gに入社して結果を残して吉野家のマーケティング担当の常務取締役になった人。
成功者の集まりだから、吉野家に来るような低所得の顧客を見下して笑いを取っても許されるだろうと思ったんでしょうかね。
元々見下したがる人間だったのかもしれません。普段から使っている言葉だったと考えると怖いですねぇ…
「顧客を見下した失敗事例」として残すべき
経営陣が顧客を見下した発言で炎上した事例はこれまでにもいくつかあります。
ただ今回のケースは「言葉選びを間違った」レベルではないほど内容が酷い上に、大学の講座で語られたもの。
今後の教訓とするためにしっかり記録と記憶に留めて残しておくべき失敗事例だと思います。
吉野家と言えば、アルバイトから社長にまで上り詰めた安部修仁氏が22年も経営を指揮してきた会社ですが、退任から8年で変わってしまったのかもしれませんね。
今回の件に関しての安部修仁氏のコメントを聞きたいので、ぜひ取材してきてくれないかなぁ。