ついに現れた「FIRE卒業」ムーブ
「FIRE卒業」というワードは、流石に違和感をおぼえずにはいられません。
まぁテレビ番組でレギュラーを辞める人を卒業と言ったり、離婚を卒業と言ったりして、「卒業」は耳障りのいい便利な言葉なんですけれど。
逆に時々みかける「FIRE成功」という言葉にも違和感があります。結婚と同じでそこがゴールでもありスタートでもあるわけで。
「成功」よりは「達成」の方がまだしっくりくるかな。「卒業」はきれいすぎるので「撤退」「脱落」の方がいいかも。
「撤退」は昔の日本のように「転進」と言い換えるのはありかもしれない。
「FIREは一ヶ月で飽きる」
「卒業」という言葉をつかったせいでSNSでの騒ぎが大きくなったようですが、「悠々自適のFIRE(無職)生活なんて一ヶ月で飽きる」「実際には思ってるほど楽しくない」とFIRE自体を否定する声もここにきて目立ちます。
FIRE卒業は私には見えていた結論
— 加納裕三@bitFlyer (@YuzoKano) 2022年11月4日
GSの人が何人もFIREしたけど、暇に耐えられなくなって仕事を始める。
最初の一週間は開放感
昼まで寝て、高級寿司を食べて、映画みて、ゴロゴロして、散歩して、リゾートに行って。
そんなの一ヶ月で飽きる。
起業家・経営者のように働くことで大きな結果が得られることを生きがいにできている人には当然の結論でしょうね。
ただ、このような「理想と現実の差に苦しむぞ」という論調は少し前から見られていました。
FIREブームに乗せられて辞めた後の生活を考えずに早期リタイアするのは危険なのは間違いないでしょう。
一方、仕事が嫌でしょうがない人もたくさんいるわけで、そういう人のことを想像できてない印象も受けますが。
無職にこそ才能が必要
FIREブームも、好きな仕事に転職して働き続ける人はいたし、「サイドFIREなら少ない資産でもFIREできる」という方向がどんどん目立っています。
4%ルールにも縛られないので、もう「Financial Independence」関係なくなってると思ってしまいますが。
ある程度の資産を貯めて苦しくない程度の仕事に転職する、が暇を持て余すでもなく、資産の減少に不安を覚えるでもなく、ちょうどいいのではないかと。
それをサイドFIREと呼ぶのか、セミリタイアと言う方がいいのか、あるいはダウンシフトと言うべきかはわかりませんが。
もちろん無職で居続けられる才能があるなら、無職でいるのが一番いいと思います。
今からFIRE本を出すなら「FIRE後どう過ごすか」を軸に書いた方がいいと思いますが、個人の才能・資質次第なので他人の真似はしにくいかな…