90歳まで生きるつもりだったのに肝臓がん発覚
90歳まで長生きするつもりで年金繰り下げ受給を選択したのに、72歳で肝臓がんが発覚。
長生きできるかわからなくなったのと、まとまったお金が必要になったため、「さかのぼり受給」したら時効で受け取れない部分はあるわ、たくさんの税金を支払うことになり、裏目で後悔したというお話です。
自分は長生きしそうだからこの方がおトク、と考えての繰り下げ受給でしたから、損得勘定だけで言えば損と言えます。
がんはいつ罹るか・発覚するかわかりませんし、誰にでも起きる可能性はある話ですねぇ。
損得勘定で考えるから後悔する
年金額が少ないのに長生きしそうな人にとっては、繰り下げ受給は必要な制度ですし、万が一繰り下げ受給中に大病を患ったりしてお金が必要になった時にはさかのぼり受給制度があります。
年金額が多いのにさらに繰り下げ受給して、万が一の事態でさかのぼり受給をした時は税と社会保険料も半端ない額になるという点は注意しておくべきね。
そもそも、繰り下げ受給で年金額を増やすと、それはそれで税と社会保険料が増えるという点も考慮に入れておくべきですが。
年金額が少なくて生活が不安だから繰り下げ受給するならともかく、ただ損得勘定だけでやると万が一の事態になれば「損をした」感覚になってしまう。
がんになって自分は長生きしないだろうとわかったならば、「長生きによるお金の不安がなくなった」と前向きに考えることもできます。
年金とはそもそも「長生きに対する保険」ですから。
後悔するべきは「楽しんでおくべきだった」ではないのか
長生きするだろうと65歳以降も働き続け、72歳でがんが発覚という事態になった時、私なら「働かず老後を楽しんでおけばよかった」という後悔が先にきます。
この方の場合は、働くことが楽しかったのようですから、そこは後悔がないのかもしれませんが。
90歳まで長生きするから75歳から老後を謳歌すればいいや、という目論見を立てていたのであれば、それは皮算用ですね。
損得勘定と言えばやっぱりお金ですが、お金以外の損得も考えた方がいいというお話でした。