「個人年金保険」は無利子の貯蓄と同じ?
民間保険会社が取り扱ういわゆる「私的年金」である「個人年金保険」は、途中解約しない限りは元本割れのない商品です。
だからこそ貯蓄(銀行預金)と比べてしまいますが、「無利子の貯蓄と同じ」かと言われると、流石に差があるので違うかと。
ちなみに住友生命は38年ぶりに予定利率の引き上げに踏み切ったそうで。0.65%から0.8%になるそうです。
個人向け国債の変動10年の最新利率が0.51%なのでそれよりも上。
ただし「個人年金保険」の利率は、加入時の予定利率で固定(経済環境に合わせてプラスがある商品もある)ですから、今契約するのが良いとは言えません。
「個人年金保険」のメリットは節税にあり
「個人年金保険」の最大のメリットは、所得控除が受けられる節税メリットです。
今の制度なら最大で4万円(年の掛け金が8万以上の場合)が所得から控除されます。(住民税は最大で2万8千円の控除)
所得税の税率が10%が適用される世帯なら、所得税が4千円減るという計算です。
一方、記事では「NISAやiDeCoの方が増える見込みが大きい」としていますが、投資商品は減るリスクもあるので比べるものではないでしょう。
節税メリットで見れば、iDeCo(全額控除)>個人年金保険>>NISA(利益は非課税)となります。
控除のメリットは税率(=所得の多さ)次第なので、非課税世帯ならメリットがなくなりますけど。
iDeCoで買える商品の中に個人年金保険商品があるなら、節税メリットが大きいiDeCoから選択すべきですね。
iDeCoも個人年金保険も、60歳まで引き出せないという点では同じです。そこはデメリットでもあるので、注意が必要です。