ガソリン価格調査「重複」
7日公表された決算検査報告書では、高騰するガソリン価格などを抑制するための補助金事業を巡り、資源エネルギー庁が62億円で民間に委託した小売価格調査について、「必要性の検討が望まれる」と指摘した。エネ庁で実施している同様の調査とほぼ同じ値動きで、調査結果がどのように活用されたか不明な状況だという。
資源エネルギー庁から元々委託を受けている石油情報センターが全国2000店への調査を毎週やりつつ、さらに62億円で民間委託(約3万店への調査)。
これが「重複」かつ結果がほぼ同じで活用されてないから無駄だという指摘です。
ちなみに、資源エネルギー庁が発表した「令和4年度末揮発油販売業者数及び給油所数」によると、2022年度末現在のガソリンスタンド数は27,963店です。
つまり62億円で民間委託したのは全店調査なんですね。
統計の観点で言えば、2000店のサンプル調査でも全店調査と同様の結果が得られたことがわかります。
ガソリン価格比較サイト使えば済むのでは…
今回は元々やってるサンプル調査と民間委託の全数調査が「重複」だから問題だとされていますが、果たしてそうなのか。
そもそも価格の調査だけなら、gogo.gsなどのガソリン価格比較サイト使えば済む話なんですよねぇ…
62億円使って民間委託しなければいけないものなのか、世間にあるものを活用すれば済む話なのか、という問題には触れられていません。
とにかく自前でやらないと気が済まないのか、「必要な事業だから」とお金を使うのが目的化しているのか…
全店調査の効果を確認しないと
仮に、全店調査で「チェックしてるよ」とプレッシャーをかけたことでガソリン補助金の効果がしっかりに出たというが真実であるならば、その効果を確かめるために一度全店調査をやめてみるのがいいですね。
競争が起きにくい地域ではガソリン価格が高止まりしている可能性は今でもありますし。
それよりも、「重複」でなければスルーされてそうなのが怖い。
他のやり方で効率的で同等の結果が得られないのかを検証できないものなのか。
日本の生産性が低いと言われるのも、こういうことが山ほどあるからなんでしょうけどね…