結婚や子育てはコスパが悪い
なぜ結婚をしない人が増えているのか。『人間はどこまで家畜か 現代人の精神構造』(ハヤカワ新書)を上梓した精神科医・熊代亨さんは「コスパやタイパといった考え方が浸透し、結婚や子育てはコスパが悪いと考える人が増えている。これは、資本主義による人間の家畜化が進んだ結果だ」という――。
結婚や子育てをした場合としなかった場合のコスパを比較しているのではなく、結婚や子育てをした場合に失うものが大きいと感じて回避・現状維持をしている、だと思います。
結婚や子育てをした場合に得られるものがあるのはわかっているけれど、やってみないとわからないものでもあるし。
だから「コスパ・タイパ」という言葉で表すのはちょっと違和感がありますが、「資本主義による人間の家畜化」という表現は上手いというか面白く感じました。
「社畜」は定着したが
会社に飼い慣らされて言いなりになる「社畜」は、1990年の流行語でよく知られる言葉となりました。最近ではバイトの「バ畜」もあります。
英語では「賃金奴隷」という言葉があるように、「社畜」は奴隷的な意味合いが強いです。
一方、記事での「自己家畜化」はイヌ・ネコなどを想定しているので、奴隷というよりペットになるイメージなんでしょうね。
虚勢手術を受ける必要はあるが、人間の庇護下に入ることで平穏な生活を得られるようなペットです。
サラリーマン社会はコスパがいい
これを自営業者とサラリーマンでかんがえると、自営業で荒波に飲まれて生きるよりは、サラリーマンのほうが安定を得られてコスパがいいのに似ています。
まぁペットに近いいい会社もあれば、社畜かそれ以下の扱いをするブラック企業もありますが。
自営業者にしろサラリーマンにしろ、働くのが嫌だ、働かいほうがコスパがいいと感じるのであれば、ニートか早期リタイアという選択肢になりますかね。
親がいて成り立っているニートは、まさに「家畜」と言えますか。
AIが発達した資本主義の未来には、労働シェアリングで誰しもが週3日しか働かない「全員セミリタイア」状態の社会が到来するかもしれません。
もしもそうなったら、まさに「資本主義による人間の家畜化」感がありますが、長時間労働がなく平穏な生活ができるなら悪いことではないのかも。