洞窟から助けられた少年たちが出家
タイの洞窟で遭難した少年たち、ワールドカップ決勝に招待されたりとか、色々と話題になりましたが、出家していたとは。
「出家」というとオウム真理教や他の新興宗教団体のおかげで悪いイメージがついてしまった感があります。
オウム真理教の「出家」は、それまで持っていた私財を教団に差し出させるための手段だったんですよね。
しかしタイの少年たちのは出家と言っても「短期修行」と言ったほうがいいのかな。
精神的に傷を負ってないか心配もありますし、騒がれて有名人になってしまったことも心配ですし、自分と向き合う時間を持つという点ではいいかもしれません。
助けられた分、「徳を積む」ことで本人も世間も納得ができるなら一番いいことでしょう。
出家休暇が有給扱いに!?
それよりも驚いたのは、タイの会社では(一時)出家が就業規則で認められているというくだり。
会社員でも出家をすることもあり、その場合、企業側はどんな繁忙期であってもそれを拒否することはしない。むしろ、会社の就業規則で出家に関する決まりが設けられており、出家休暇の全期間もしくは一部期間が有給扱いとなる企業もあるのだ。
そして外資系の会社では「出家しないから」という理由で女性を積極的に雇っていると。
「出産で離職するから」という理由で女性を(正社員で)雇いたがらなかったり、挙げ句の果てには医科大学の点数を女子だけ一律減点する日本と全く逆なんですね。
つまり日本でも「出家休暇」を導入したら色々と解決するんじゃぁ…!?
ブラック企業で過労死になりそうな時に出家休暇が取れたらどれだけの人が救われることか…
そもそもの「出家」とは
『出家的人生のすすめ』(佐々木閑著)によると、そもそもの「出家」とは
2500年前、釈迦が本来説いた仏教によれば、出家とは世を捨てることではなく、社会からの支援を前提に、やりたい事を一生かけて追求することを意味した。
だそうです。今の出家でも信者・檀家の支援が必要なのは同じですね。修行の意味が違うだけです。
この定義ならニートやひきこもりは出家です。いや家にじっといるんだけど。
早期リタイアしてやりたい事を追求するなんて、まさに「出家」かもしれません。