改元と10連休の経済効果
今回の10連休の経済効果は一部で2兆円などと言われていますが、通常のGWと比較しての上乗せ分が2兆円ということではないと思います。
そして、個人が消費に回せるお金には限りがあるので、休みで使った分の反動が前後に出ることも予想されます。
トータルで考えればそれほど大きくはないのかな、という印象です。
一方、改元は企業がシステム改修や、「改元セール」「礼和初売り」のためにお金を使う面もあるので、個人消費と合わせてのプラスは意外と大きいように思います。
株価も改元ご祝儀相場になれば良いですね。
昭和末期からの「自粛ムード」は数ヶ月間
今回の譲位に伴う改元の経済効果が大きいのは、昭和末期から平成元年にかけての「自粛ムード」が経済的にマイナスだったからです。
改元時の自粛ムードは昭和天皇崩御からではなく、その前年の9月に昭和天皇が倒れられた時から始まっていました。
本当に過剰な自粛ムードが続いたわけです。当時マイナスを今回は譲位でプラスに転じさせたのは、上皇陛下からの贈り物だったのかも。
一番得をしたのは、「平成を振り返る」だとか「ゆく時代くる時代」などの特番を組むことができたマスコミかもしれません。映像ストックを使い回して番組作れますから。
今回で良い前例ができたので、今後もこれを踏襲して高齢に伴う譲位が行われる可能性は高いと思います。
「天皇としての務め」はこれまで「死ぬまで働け」という扱いでしたが、それが変わりました。これも働き方改革の一つ?
退位したことで「尊厳死」が認められるかもしれない
記事にあるように昭和天皇が倒れられてからは毎日「下血量」が報じられる日々が続きました。
医師たちは「死なせない」ために必死になっていたのだと思います。天皇という立場上しょうがないことですが、「死なせてもらえなかった」とも言えます。
譲位したことで過度な延命治療をしない選択(尊厳死)ができるようになったかもしれません。誰だって毎日自分の病状を実況されたくはないでしょうし。
上皇陛下は既に運転免許の更新を辞めるなど着々と終活を進められています。常に社会の先を見て前例にとらわれないのですね…