お金に困ったら食べるのは豚肉?
「食料困窮者」とは、厚生労働省の『国民健康・栄養調査』で、「この1年間に食料に困ることが(よく+ときどき)あった者」だそうです。
この調査の全体データと食料困窮者のデータとを比較した時、食料困窮者は牛肉の消費量が大きく減っています。
価格が高い牛肉が減るのは当然のことなので、それなら豚肉、鶏肉の順に減ってるのかと思いきや、豚肉は全体よりも僅かに多くなっていて、鶏肉の方が減っています。
「鶏より豚のほうがおいしく食べるための料理がしやすく、忙しい生活の中では安い鶏よりかえって合理的だ」
という意見の通り、単体で調理して食べるなら鶏肉のコストパフォーマンスは抜群だと思いますが、様々な料理への応用の数もしやすさも豚肉の方が上ですね。
でも一番多いのは「水煮缶詰」
豚肉の消費量が多いと言っても、牛肉や鶏肉と比べて減ってないだけで、全体のデータと比べるとほんのわずか1%多いだけでほぼ同じ。
全体データと食料困窮者のデータとの比較で、突出して差があるのは「水煮缶詰」(魚介類)です。
「水煮缶」にはトマトや大豆なども含まれますが、魚介類のジャンルでのデータなので、大豆などは入っていないはず。つまり「サバ水煮缶」や「マグロ水煮缶」と思われます。
缶詰なら安売りしている時にまとめ買いしておいても長期保存できるし、水煮を使った料理はしやすいし、そのままでも食べられますからね。それでいて、健康にもいい。
食料困窮者のデータは麺類などの糖質が増えているデータになっていますが、健康を考えつつコスパの高いものを食べている人も多いのかな。
「サバ缶ブーム」で品薄・高騰を招くと…
サバ缶がダイエットにもいいと話題になって品薄になったことも記憶に新しいですね。今も品薄が続いているのかはわかりませんが…
品薄から価格の高騰を招いた結果、食料困窮者の財布を直撃していたのかもしれません。
テレビでバナナや納豆が身体にいいと紹介されると一気に売り切れなるほどの人気になる現象がありました。いわゆる「フードファディズム」の一種で、サバ缶もまさにこれ。
バナナや納豆、サバ缶みたいな貧乏人の味方にあまり目を向けないで欲しいと思っちゃいますね。
フードファディズムは高級食材で勝手にやってくれればいいのに…