続く『100日後に死ぬワニ』騒動
私が『100日後に死ぬワニ』を知ったのは騒動になってからなので、「そんなことになってたんだー」くらいにしか思っていません。
収益化自体が悪いのではなく、「収益化のやり方が露骨すぎてドン引き」だったのかな、と思って見ています。
その収益化をやっているのが電通だとわかったので、「電通案件」として別のコンテンツ(祭り)に変貌したとも言えるのかな。
いや「祭り」でいいじゃないですか。良いかどうかは別にして、祭りもネットの文化の一つですよ。
今は『祭りの対象となった電通ワニ』でいいんじゃないかと。
製作者が読者を驚かせたように、読者が製作者を驚かせたっていいじゃないですか。双方向ってやつですよ。
人間、いつ死ぬかわからない
その一方で、「人間、いつ死ぬかわからない」という儚さを軸にした物語は根強い人気があるのだとよくわかる騒動でした。
読者は100日後に死ぬとわかって読むけど、作品に出てくるキャラクターは全員それを知らない。
しかし、今生きている自分や自分の周りの人間が、実はこのワニと同じ立場かもしれないんですよね。
100日後に死ぬとわかっていたら、1日1日をもっと有意義に過ごすはず。でもわからないからダラダラ生きてしまう。
あるいは、「長生きするのが最大のリスク」とばかりに、その備えばかり考えてしまったり。
それが正しいことなのか、気付きを与えたところで、この作品の役目は終わっていたのかもしれませんけど。
思い描くような老後は訪れないかもしれない
「人生100年時代」「老後資金2000万円必要!」と言われていますから、現役時代はその備えをするために我慢も必要になります。
早期リタイアのために、とにかくガムシャラに資産を増やしている人もいると思います。
が、やっと目的の資産が貯まったところで、死んでしまうかもしれないから怖いですね。その可能性はとても低いとはいえ。
資産が目標金額に届いたー、と思ったところで新型コロナショックのような大暴落に見舞われるかもしれませんし。
将来のために頑張ったり我慢したりすることと、今楽しんでおくことのバランスも大切なんですよね。
『100日後に死ぬワニ』はそれを感じさせてくれた良い作品だった、と思って、過去の作品にしてしまうのがいいのかもしれません。
あ、私はほとんど読んでないのですけどね(;´∀`)