ニッポンの「激安自慢」に違和感
「日本は恵まれた豊かな国」というのはある意味イエス、ある意味ではノーだと思っています。
インフラは揃っていて、様々なモノ・サービスが安く買うことができる。これまでの蓄積があるので豊かさはしばらく続くはず。
災害の多さが目立っているので恵まれているとは思えませんが。
ニッポンは働かなければ住みよい
日本がずっとデフレで世界的に見て「激安」になったのは、小売や外食を中心に低賃金で抑えられてきたことが一番の要因で間違いないでしょう。
雇用する側の経営者や株主、あるいは年金と貯蓄で生活する高齢者にとっては住みよい社会と言えますね。
「日本は住むにはいいけど、働くにはビミョーな国」という留学生の評価が全く正しいかと。
もちろん貧乏・節約セミリタイア生活を送っている私も、この「安いニッポン」の恩恵を受けている身です。
「2%のインフレ目標」を達成できないまま早9年
アベノミクスで「2%のインフレ目標」を掲げて日銀による金融緩和が始まったのは2012年末なのでもうすぐ9年になります。
もしも2%のインフレが9年間続いていたら(日銀は2%をずっと続けるとは言ってないが)、物価は20%くらい上昇していたわけですよね…
実際のところ、セミリタイア生活の中で安く買えるお店を開拓し続けているせいか、インフレを体感していません。
同じ価格のままサイズが小さくなったり内容量が減る隠れインフレ「シュリンクフレーション」は感じますが。
外国人労働者が来なくなって変わるか?
この異常とも言える激安ニッポンを支えていたのは、外国人の留学生や実習生などの労働者だと思います。
新型コロナの前から、出稼ぎに行くなら日本よりも賃金が高くなった他の国に流れるだろうと言われてました。
新型コロナによって国境をまたいだ移動がしにくくなったし、わざわざ日本に来なくなりそうです。
それが賃金上昇のきっかけになるのか、それともコロナ禍の影響で雇用を維持すらできないままなのか…
せめてコロナ禍で人手不足になっているIT系の賃金は上がって欲しいものですが。