マルクス経済学用語「家事労働」
専業主婦の家事労働を時給・年収で換算したらこれくらいになります、という記事が時々世間を賑わせます。
内閣府の調査では200万、高く見積もったものでは1200万円にも。
高く見積もったケースでは、子どもに勉強を教える家庭教師役が含まれていたりして、それほど高度かつ専門的に教えられる人はほとんどいないだろうとツッコミが入ります。
乳幼児の子育てや介護をしている場合はかなり高く見積もってもいいと思いますけどね。
1日の家事労働時間は平均5.3時間
一方、こちらの調査によると1日の家事労働時間の合計は平均5.3時間とのこと。
でもここで疑問なのは、ここで言う「家事」には自分を除く家族のための分だけを純粋に計算したのではないですよね?
家事代行の人は、依頼されたクライアントのためだけに家事を行い、自分のための家事はその後に行うわけです。
自分の食べる食事を作る炊事や、自分の着た服の洗濯を労働換算するべきなのかどうか。
もしもそれを換算していいのであれば、一人暮らしの人間が自分のために行うことも全て「家事労働」と言っていいことになります。
分けようと思えば分けれるわけですよね。自宅で仕事をするフリーランス(自営業)が家賃や電気代を仕事用の経費とプライベート消費分で按分するように。
「家事労働」をしているから無職じゃない
家事というものは、お金があれば全てをアウトソーシングできます。家政婦を雇うであったり、ホテル暮らしをするなどです。
アウトソーシングせず自分で家事をすることは、「家事労働」に他なりません。
1日あたりせいぜい1~2時間とは言え、私も「家事労働」をしてます。すなわち、自分のためであっても家事をしていれば無職じゃないということ。
無職の人間に対して、憲法第二十七条の「勤労の義務」を果たしていないと文句を言う人がいますが、「家事労働しています」と反論できますね。
あ、完全に親に頼りっきりのケースはあてはまりませんけど…