50歳くらいになると「節約」をする必要はない
世の中には節約情報があふれている。経済コラムニストの大江英樹さんは「50歳くらいになると節約をする必要はない。節約はストレスが溜まる上に、『こんなに頑張った』という自己満足が強くなり家計の無駄を見えなくしがちだからだ」という――。
「節約をする必要はない」という言葉だけを見ると、無駄遣いなど気にせずどんどん使っていいと捉えられるかもしれませんが、そういう意味ではないようです。
「無駄をなくす」と「節約する」を分けた上で、節約指南本に出てくるような手間の割に効果が低くストレスが溜まる節約は辞めておけというものです。
総論としては賛成ですが、じゃぁ何を「無駄」とするのかという各論では反対を言いたくなるかも。
ガチ系の節約法は優先順位低く
節約指南本の節約法、特にガチ系の節約法を取り入れるのは気をつけてないとリバウンドの原因にもなりますから、よくわかります。
昔の機器と比べて最近の機器は待機電力も下がっているのに、昔のイメージで必死になって「こまめに切る」をやると、逆効果になるケースもあります。
少なくともかけた労力と時間の割に得られるものが少なく、コスパ・タイパが悪い節約な上にストレスまで溜めてしまってはもったいない。
節約した気にはなるけど、効果は低くストレスを溜めるのであれば、副業で稼いだほうがずっといいわけで。
節約するにしても、取り入れる優先順位は考えないといけませんね。
ボーダーライン上の案件はどうすべきか?
問題は「無駄をなくす」と「節約する」の境界線がどこなのか、という点です。
本人が「無駄じゃない」「辞めたらストレス」だと思って(言い張って)いたら無駄をなくすこともままなりませんから。
典型的なのが「ラテマネー」で、お店の美味しいラテを飲むことで仕事のストレス解消になる、飲まないとストレスが溜まると言う人もいるでしょう。
50代から60代の前半は、老後に向けて家計のダウンサイジングが必要な時期ですから、無駄遣いは減らしていかないと。
その中で、自分にとって無駄なのか必要なのか、厳しい目で仕分けていくことも重要になると思います。
それは自分にとって大切なものは何か、自分を見つめ直すチャンスになるかもしれません。